★12日のトルコ中銀会合に関しては、今のところ市場は現行19.75%政策金利から250bp程度の利下げを見込んでいるようだ。しかしながらトルコの英語ニュースサイトによると、政府系メディアが500bp利下げの見通しを報じているということだ。8日にエルドアン大統領が一桁台までの早急な利下げを表明しており、大統領の介入姿勢が強まる中で中銀の独立性への懸念が高まっている。
また、トルコでは、最大野党である共和人民党(CHP)のイスタンブール支部長が、大統領侮辱やテロ関与などを問われた裁判で10年弱の禁固刑の判決を受けた。6、7年前のソーシャルメディアへの投稿が有罪の理由とされている。この判決にトルコでは、表現の自由が脅かされ、エルドアン政権の独裁化が助長されることへの警戒感も高まっている。
トルコリラ/円の日足では、8月26日のフラッシュクラッシュ以降戻り基調を辿っていたが、25日SMA(青線)、75日SMA(緑線)、100日SMA(黒線)がレジスタンスとして意識され上値を抑えていることで、徐々に上値を切り下げる展開となってきた。直近では、わずかに5日SMA(赤線)も下抜けしてきた。
ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%D:91.95、Slow%D:89.91と過熱感ある中、両線のかい離幅が縮小してきていることで、上昇バイアスは鈍化してきている。
12日の中銀会合で250bpではなく、500bpの大幅引き下げとなると、下押し圧力が強まる可能性が高い。金融緩和に動かないチェティンカヤ前総裁を更迭して、新しくエルドアン大統領が指名したウイサル新総裁は、金利引き下げを望む大統領の意向に沿った形で利下げに踏み切る可能性が高い。大幅な金利引き下げでトルコリラの魅力が減退することで、売り圧力が強まる可能性が高い。
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