★トルコリラ/円では、10月9日にトルコと米国のビザ相互発給停止となったことで急落した。しかし、11月7日には、このビザ発給の一部解除が報じられるも反発は鈍い展開となっている。戻りが鈍い要因としては、11月27日から開始されるレザ・ザッラブ氏の裁判にある。同氏は、イラントルコの両方の国籍を持つが、米国がイランの経済制裁中に、トルコを経由して、イランに金や外貨の調達の援助をしたとして、マイアミで逮捕されている。さらに、エルドアン大統領がこの件に関与しているとも言われている。もし、裁判でエルドアン大統領が関与していたことが明らかになると、同大統領は米国では犯罪者となる。
また、関与していたトルコのザーフェル・チャールヤン元経済相やトルコのハルク・バンクの副頭取であるアッチラ氏も逮捕されており、一部司法取引に応じる可能性が指摘されている。
そのため、トルコリラ/円の戻りは鈍く、下落基調が継続している。
トルコリラ/円は10月9日に28.61円の安値を付けた。その後は200日線(紫線)付近まで戻る場面もあったが、10日線(黄線)を下抜けると、上値抵抗ラインとなり下落基調が継続している。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は%K:12.36、%D:14.51と売られ過ぎ過熱感が出ているが、両線とも下向きとなっていることから下落基調は継続している。
11月27日から始まる裁判の行方次第では、トルコリラの大幅下落の可能性もあるので注意が必要となる。
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