FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで2月6日の米国株市場を先取り!

 

2月5日(火)の米国3市場は、NYダウ:172.15ドル高の25,411.52ドル、S&P500:12.83ポイント高の2,737.70ポイント、NASDAQ:54.55ポイント高の7,402.09と、3指数とともに上昇した。一方、米長期金利は、2.70%に低下した。4日付けPERと株価から逆算』して2月5日付け予想PER計算すると、NYダウ:16.28倍、S&P500:17.12倍、NASDAQ:23.40倍と、3指数ともにPERは上昇した。2011年4月21日以降の平均値はNYダウ:14.97倍、S&P500:16.58倍、NASDAQ:21.73倍を現在3指数とも上回っている。このPERを基に5日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.464%、S&P500:▲3.149%、NASDAQ:▲1.585%と、3指数ともにイールドスプレッドは前日より縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)となった。米長期国債は、1月米ISM非製造業指数が56.7と予想の57.2を下回ったことなどを手掛かりに債券買い(金利は低下)が先行した。また、米3年債入札が堅調と受け止められたことも相場の支援材料となった。

 

昨年12月3日の高値時のイールドスプレッドを参考にする。12月3日に戻り天井となり下落基調となった。NYダウ:▲3.069%、S&P500:▲2.731%、NASDAQ:▲1.198%だった。

 

5日(火)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.464%⇒▲3.443%となり縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日の直近割安となったイールドスプレッドの▲4.226%から0.783%に拡大(米国株に割高感)してきている。また、12月3日の戻り天井となった12月3日の▲3.069から0.374%へ縮小してきている。NYダウは、昨年12月3日以来ほぼ2カ月ぶりの高値を更新した。終盤を迎えた米主要企業の決算が総じて堅調とあって、株式市場に資金を移す動きが活発化した。市場では『米景気への悲観論が後退している』との指摘もあり、一時180ドル超上げた。アップルやボーイングなどが買われ、指数の上昇に寄与した。 VIX指数は15.73から15.57へ低下した。

 

S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲3.149%⇒▲3.141%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。S&P500も割安感は残っているものの、1月3日のイールドスプレッド▲3.869%から0.728%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の2.731%から▲0.418%へ縮小してきている。

 

 NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.585%⇒▲1.574%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日のイールドスプレッド▲2.179%から0.605%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の▲1.198%から▲0.376%へ縮小してきている。

 

テクニカル的で米国株は、NYダウは200日SMAと260日SMAがレジスタンスとして意識されていたが、両線を上抜けしたことで上値追いの展開となっている。しかし、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%K:94.90、%D:90.47とかなり買われ過ぎ過熱感が出てきている。S&P500とNASDAQは200日SMAと260日SMAがレジスタンスとして意識されており、上値が重くなっている。米国株価指数は全体的に割高感が出てきていることから、いつ調整的な下落基調となっても不思議ではない。

 

2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.310%、S&P500:3.508%、ナスダック:2.012%も下落時の節目となりやすい。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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