FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで2月4日の米国株市場を先取り!

 

2月1日(金)の米国3市場は、NYダウ:64.22ドル高の25,063.89ドル、S&P500:2.43ポイント高の2,706.53ポイント、NASDAQ:17.87ポイント安の7,263.87と、NYダウとS&P500は上昇したものの、NASDAQ指数は下落した。一方、米長期金利は良好な米経済指標を受け2.685%となった。『31日付けPERと株価から逆算』して2月1日付け予想PER計算すると、NYダウ:15.95倍、S&P500:17.03倍、NASDAQ:23.31倍と、NYダウとS&P500はわずかに上昇したものの、NASDAQ前日よりわずかに低下した。2011年4月21日以降の平均値はNYダウ:14.97倍、S&P500:16.58倍、NASDAQ:21.73倍を3指数とも上回っている。このPERを基に1日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.585%、S&P500:▲3.187%、NASDAQ:▲1.605%と、3指数ともにイールドスプレッドは前日より縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)となった。米長期国債は、1月米雇用統計や1月米ISM製造業景気指数など良好な米経済指標の発表が相次ぎ、安全資産とされる米国債に売り(金利は上昇)が出た。

 

NYダウの昨年の年初来底値時のイールドスプレッドを参考にする。4月2日に付けた年初来安値時のNYダウ:▲3.579%、S&P500:▲3.145%、NASDAQ:▲1.640%や、2月9日の反転時となったNYダウ:▲3.300%、S&P500:▲2.756%、NASDAQ:▲1.313%だった。

 

31日(木)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.654%⇒▲3.585%となり縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日の直近割安となったイールドスプレッドの▲4.226%から0.641%に拡大(米国株に割高感)してきている。NYダウは、四半期決算が予想を上回った石油大手のエクソンモービルと同業のシェブロンが買われ、相場を押し上げた。1月米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を上回ったことも好感され、買いを促した。エクソンモービルとシェブロンがいずれも3%超上昇したほか、ビザが3.8%、インテルが3.4%、メルクが2.7%上げた。VIX指数は16.57から16.14へ低下した。

 

S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲3.248%⇒▲3.187%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。S&P500も割安感は残っているものの、1月3日のイールドスプレッド▲3.869%から0.682%に拡大してきている。

 

 NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.648%⇒▲1.605%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。オンライン小売のアマゾン(AMZN)が発表した決算で、1-3月期の売上高か見通しが予想を下振れ、ハイテク株の上値を抑える展開となった。  また、1月3日のイールドスプレッド▲2.179%から0.574%に拡大してきている。

 

テクニカル的で米国株は、NYダウは200日SMAと260日SMAがレジスタンスとして意識されていたが、両線を上抜けしたことで来週から上値トライとなる可能性が高まっている。一方、S&P500とNASDAQは、上値に200日SMAと260日SMAがありレジスタンスとして意識されやすい。

NYダウが200日SMAと260日SMAを上抜けしたことで、S&P500とNASDAQ指数を引っ張り上げる可能性が高まっている。

 

2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.405%、S&P500:3.248%、ナスダック:2.043%も下落時の節目となりやすい。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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