FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで2月1日の米国株市場を先取り!

 

1月31日(木)の米国3市場は、NYダウ:15.19ドル安の24,999.67ドル、S&P500:23.05ポイント高の2,704.10ポイント、NASDAQ:98.66ポイント高の7,281.74と、NYダウは下落したものの、S&P500指数とNASDAQ指数は上昇した。一方、米長期金利はFOMCの結果内容が引き続き材料となり2.631%となった。『30日付けPERと株価から逆算』して31日付け予想PER計算すると、NYダウ:15.86倍、S&P500:17.08倍、NASDAQ:23.61倍と、NYダウはほぼ横ばいとなったものの、他の2株価指数は前日より上昇した。2011年4月21日以降の平均値はNYダウ:14.97倍、S&P500:16.58倍、NASDAQ:21.73倍を3指数とも上回っている。このPERを基に31日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.674%、S&P500:▲3.224%、NASDAQ:▲1.604%と、NYダウのイールドスプレッドは前日より拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)となった。一方で、S&P500とNASDAQのイールドスプレッドは前日より縮小(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。米長期国債は前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で当面の政策金利据え置きと、保有資産の縮小計画を見直す姿勢が示されたため債券買い(金利は低下)が広がった。

 

NYダウの昨年の年初来底値時のイールドスプレッドを参考にする。4月2日に付けた年初来安値時のNYダウ:▲3.579%、S&P500:▲3.145%、NASDAQ:▲1.640%や、2月9日の反転時となったNYダウ:▲3.300%、S&P500:▲2.756%、NASDAQ:▲1.313%だった。

 

31日(木)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.620%⇒▲3.674%となり拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。1月3日の直近のイールドスプレッドの▲4.226%から0.552%に拡大(米国株に割高感)してきている。NYダウは、前日に大幅高となった反動で利益確定の売りが先行し、一時170ドル超下げた。ダウ・デュポンが発表した四半期決算が嫌気されて、9%超下落したことも相場の重しとなった。一方で、前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で金融政策を『忍耐強く』運営する意向が表明されたことから、押し目買いなども入りやすく指数は上げに転じる場面があった。 ナスダックでは、決算内容が好感されたフェイスブックが大幅高となった。VIX指数は17.66から16.57へ低下した。

 

S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲3.226%⇒▲3.224%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。S&P500も割安感は残っているものの、1月3日のイールドスプレッド▲3.869%から0.645%に拡大してきている。

 

 NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.613%⇒▲1.604%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。決算内容が好感されたフェイスブックが大幅高となった。  また、1月3日のイールドスプレッド▲2.179%から0.575%に拡大してきている。

 

テクニカル的で米国株は、NYダウは200日SMAと260日SMAがレジスタンスとして意識され上値が重くなっている。押し戻される展開となると短期的な下落調整となりやすい。一方、S&P500とNASDAQはレジスタンスとして意識されていた75日SMAを上抜けしたことで、200日SMAと260日SMAに向かって上昇基調を維持している。

NYダウがレジスタンスに上値を阻まれており、200日SMAと260日SMAを上抜け出来るかが注目される。

 

2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.388%、S&P500:3.226%、ナスダック:2.026%も下落時の節目となりやすい。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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