FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで米国株式市場を先取り!

 

11月23日(金)の米国3市場は、NYダウ:178.74ドル安、S&P500:17.37ポイント安、NASDAQ総合:33.27ポイント安となり、3指数ともに下落した。一方で米長期金利は3.046%と低下した。そのため、23日付けイールドスプレッドは、NYダウ:▲3.372%、S&P500:▲3.007%、NASDAQ総合:▲1.440%とイールドスプレッドは前日比で拡大した。

 

23日の米国株式市場は、感謝祭翌日で午後1時までの短縮取引となった。NY原油先物価格が世界的な景気減速懸念を受けて、一時8%超の急落を受けて、エネルギー関連株を中心に売りが広がった。一時NYダウは200ドル近く下落した。市場では『中国や欧州の景気減速に加え、好調だった米国経済の先行きへの不安も台頭している』との指摘があった。また、ハイテク大手の売りが継続したほか、トランプ政権が同盟諸国に対して、中国通信機器メーカーのファーウェイ製品の使用中止を打診していたことが報じられ、月末に予定される米中首脳会談への懸念も広がった。VIX指数は20.80から21.52へ上昇した。

 

イールドスプレッドで参考となる10月3日の株価下落直前のピークでは、NYダウ:▲2.468%、S&P500:▲2.146%、NASDAQ:▲0.601%となる。一方で10月29日に底値となったNYダウ:▲3.115%、S&P500:2.865%、NASDAQ:▲1.333%である。

 

直近底打ちした10月29日のイールドスプレッドを下回る状況となっている。そのため、米国3市場の価格が米国債に対して割高感が解消されていることを示している。そのため、何時反転しても不思議ではない状況となっている。

しかし、イールドスプレッドだけで市場が変動しているわけではない。そのため、ここからもう一段の下落局面では、平均値であるNYダウ:▲4.264%、S&P500:▲3.437%、NASDAQ:▲1.940%が次の目安となりやすい。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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