FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では年初来高値更新!

 

★5月11日以降の金標準先物60分足では、1月7日の年初来高値6,488円を上抜けした。しかし、6,550円を挟んでもみ合い展開が続いている。一時24時間SMA(緑線)まで下落したものの、サポ―トとして意識され反発する展開になった。上値が重くなると利益確定売りが出やすく上値の重石となりやすい。

 

NY金先物市場は1841.10-1869.30ドルのレンジ相場となった。米株が反落するなど、投資家のリスク回避姿勢を背景に逃避資産の金に買いが入り、6月限は中心限月として4カ月ぶりの高い水準となった。インドや日本などアジア地域でコロナ感染の拡大が続いていることも、金の買いを後押しした。アジア市場での取引開始後に1841.10ドルまで下げたが、まもなく反転し、ニューヨーク市場で上げ幅は拡大した。一時1869.30ドルまで一段高となった。また、中東情勢の悪化を意識した安全逃避的な買いが入った。

 

価格帯別出来高では、年初来高値を上抜けしたものの、高値圏での出来高は少ないままである。そのため、今後出来高が膨らんでこないと上値が重くなる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの上方で再びシグナルとゴールデンクロス展開になっている。ただ、MACDは横ばいになってきており、上昇の勢いは鈍化してきている。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)でも、買われ過ぎ過熱感のある高水準で横ばいになっていることで、上昇の勢いは鈍化している。

 

金標準先物の日足では、5日SMA、10日SMAとも上向きになっていることで、短期的には上昇基調が継続している。そのため、5日SMAの6,464円や10日SMAの6,405円がサポートとして意識される。NY金先物市場は、米国株安や中東情勢悪化による地政学リスクから買いが優勢になっている。為替市場では、ドル/円は方向感が出ずに狭いレンジ内での値動きになっている。ただ、109円台を維持していることから、金標準先物の下支えになりやすい。

本日の注目点は、年初来高値を上抜けしたことから、昨年8月7日高値7,032円へ向かって上昇基調が継続するかが焦点になる。次の上値目標は昨年10月12日高値6,568円となる。ただ、上昇ピッチが速いことから、一旦上値が重くなると利益確定売りが出やすく上値が重くなる。そのため、高値圏で出来高が膨らむかがポイントになる。

 

 

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