FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:午後から海外勢の売りで6日続落

前日の米国株安につれる形で売りが先行した。ただ、市場では『国内機関投資家から買いが観測された』との指摘があった。後場に円相場が強い含んだことで、海外の投機筋の売りが優勢となった。また、米長期金利の上昇や割高懸念が強まっている米株の行方が気がかりとして、買い手控える投資家も多かった。結局、前日比193円安の2万3098円と6日続落で終了した。この間の下げ幅は1025円に達した。

 

東京外国為替市場:ドル/円は109円台の上値重い

ドル/円は、午前から午後にかけては日銀の国債オペや米トランプ大統領の一般教書演説を手掛かりにドル買い・円売りに振れやすい地合いとなった。ただ、109円を上抜けると売り圧力が強まり、同水準での上値の重さが意識される展開となった。日経平均株価が引けにかけて200円近く下落するとリスク回避のドル売りい押される展開となった。ユーロ/ドルは、ドル/円の下落を受けてユーロ買い・ドル売りが強まり、日通し高値となる1.2439ドルまで上昇した。

 

トランプ大統領の一般教書演説の評価は

今回の一般教書演説に対し、米国民は比較的ポジティブに反応している。CNNの世論調査によれば、トランプ氏の演説に対して『とてもポジティブ」との回答は48%、『ややポジティブ』は22%で、『ネガティブ』は29%だった。とてもポジティブとの回答はオバマ大統領の2010年(48%)と同じだった。ややポジティブも加えれば70%の米国民が好印象を持ったことになる。スティーブ・バノン元首席戦略官・上級顧問とたもとを分かったせいか、全体的に減税を受けた景気の良い話しかつ、米国の労働者や国防に携わる人達を重視する姿勢を示した演説だった。

 

欧州市場では1月ユーロ圏消費者物価指数速報値

12月改定値は前年比+1.4%で上昇率は11月実績の+1.5%を下回った。エネルギー価格の伸び率が最も高くなったが、一部の項目で伸び悩んだ。1月についてはエネルギー価格の上昇率は12月に続いて最高となる見込みだが、一部項目の上昇率は鈍化するとみられている。そのため、全体的には12月実績と同水準の上昇率になるとみられる。ただし、エネルギー・食品・アルコール・タバコを覗いたコア指数は前年比+0.9%と12月実績と同水準の伸び率にとどまる見通し。

 

米国市場では1月のADP雇用統計が公表

10-12月にかけては、年末商戦向けの臨時雇用やハリケーン復興事業などで雇用が押し上げられた。その分だけ1月に関しては、反動剥落的な減少が警戒される。1月は特に寒波打撃のほか、米議会での減税法案の進展を受けた米企業の今後の影響精査なども、新規採用を先送りさせている可能性もある。ただ、1月以降の米国企業の決算発表では底堅い内容となっており、改めて雇用の改善傾向が示される可能性もある。

 

米国市場では連邦公開市場委員会(FOMC)会合

昨年12月の会合では0.25ポイントの追加利上げが決定されたが、今回の会合では現状維持の公算が予想されている。前回のFOMCでは2018年には3回の利上げ実施を想定していることが確認された。また、米税制改革の盈虚を勘案して2018年の成長率は上方修正されたが、インフレ見通しは変更されなかった。3月のFOMC会合で利上げの可能性は高いものの、FOMCは税制改革がインフレ加速につながるとの確信は持てないことから、今回のFOMC声明では12月と概ね同じ内容になるとみられている。

 

欧米イベント

○16:00   10-12月期南アフリカ経済研究所(BER)消費者信頼感指数
○16:00   12月独小売売上高指数(予想:前月比▲0.4%)
○16:45   1月仏CPI速報値(予想:前月比▲0.3%)
○16:45   12月仏卸売物価指数(PPI)
○17:55   1月独雇用統計(予想:失業率5.4%/失業者数変化▲1万7000人)
○17:55   レーン・アイルランド中銀総裁、講演
○18:50   クーレ欧州中央銀行(ECB)理事、講演
○19:00   外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)
○19:00   1月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値(予想:前年比1.2%)
○19:00   12月ユーロ圏失業率(予想:8.7%)
○21:00   12月南アフリカ貿易収支(予想:101億ランドの黒字)
○21:00   MBA住宅ローン申請指数
○22:15   1月ADP全米雇用報告(予想:18万5000人)
○22:30   11月カナダ国内総生産(GDP、予想:前月比0.4%)
○22:30   12月カナダ鉱工業製品価格(予想:前月比▲0.2%)
○22:30   12月カナダ原料価格指数(予想:前月比▲2.3%)
○22:30   10-12月期米雇用コスト指数(予想:前期比0.6%)
○23:45   1月米シカゴ購買部協会景気指数(予想:64.0)
○24:00   12月米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数、予想:前月比0.5%)
○1日00:30   EIA週間在庫統計
○1日04:00   米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表(予想:1.25-1.50%で据え置き)
○1日06:09   マイクロソフト第2四半期(10-12月期)決算

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