FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日12月消費者態度指数:市場予想を下回る

内閣府が発表した12月の消費者動向調査で、消費者のモノなどの購買意欲を示す消費者態度指数は一般世帯で44.7となり、11月の44.9から悪化した。また、市場予想の45.0を下回った。

12月はボーナスシーズンであるもにもかかわらず、11月から悪化するなど家計の財布の紐が締まりだしていることを示現している。

 

日経平均株価:リスク選好の買いが継続

米利上げ観測との観測に連休中に世界的な株高基調を受けたリスク選好の買いが先行し、240円近く上昇した。しかし、買い一巡後に為替相場での円高進行を切っ掛けに短期筋の先物への売りに押され上げ幅を縮めた。結局、前日比135円高の2万3849円と3日続伸して終了した。

朝方高かったのは、週末にSQを控えコールオプションを売っていた筋の買戻しや先物買いから上昇幅を広げたとの指摘もある。

中国・上海総合指数は、前日まで7日続伸で利益確定売りが出やすい反面、中国の景気拡大期待や資金逼迫懸念の後退が投資家心理を支えプラス圏を維持した。

 

東京外国為替市場:日銀の債券買入れ額減少を嫌気

ドル/円は、113円台から一気に円高が進んだ。市場では『日銀が超長期債を買い入れオペを減額したことが売り材料視された』また、『国内輸出企業からのドル売りが観測された』などの指摘があり、昨日安値112.88円を下抜けて売りが強まり、一時112.50円まで下落する場面も見られた。ユーロ/ドルは、円絡みの取引が中心となったこともあり、1.1970ドル付近で方向感のない展開となった。欧米勢待ちの様相となっている。

 

株式市場はメルトアップ相場:我先に相場のリスク

欧米市場では新年度入りとなり、メルトアップ相場となっている。『メルトアップ』とは、過剰な流動性の横溢によって全ての資産価格が上がってしまう現象で、①ファンダメンタルズやバリュエーションの合理的な評価とは関係なく、②中央銀行の量的緩和による過剰流動性バブルを背景に、③『上げ相場』に乗り遅れまいとの投資家の買いが殺到する状況となっている。そのため、市場が冷静になったときがリスクとなる。

 

メキシコ国境の壁設置はハードルが高い

ドナルド・トランプ米政権は、既存フェンスの一部建て替えを含めた全長700マイル(1100キロ)超の『国境の壁』設置に180億ドル(約2兆円)近い予算を認めるよう議会に求める。トランプ大統領がメキシコとの国境に建設しようとしている壁についてこれまでで最も詳しい内容が明らかになった。現在は654マイルにわたってフェンスが張り巡らされており、新たな壁建設が実現すれば、物理的な障壁の設けられた部分は1000マイル弱に達する。メキシコに接する南西部国境の約半分に相当する長さとなる。

地政学リスクの高まりから軍事費の増額は決まっているほか、壁建設については米国における財政赤字が膨らむことから、共和党内からも反対意見が出てくる可能性が高く、実現にはハードルが高そうだ。

 

欧米イベント

○15:45   12月スイス失業率(季節調整前、予想:3.2%)
○16:00   11月独鉱工業生産(予想:前月比1.8%)
○16:00   11月独貿易収支(予想:213億ユーロの黒字)
○16:00   11月独経常収支(予想:253億ユーロの黒字)
○16:45   11月仏貿易収支(予想:47億ユーロの赤字)
○16:45   11月仏経常収支
○17:15   11月スイス小売売上高
○19:00   11月ユーロ圏失業率(予想:8.7%)
○22:15   12月カナダ住宅着工件数(予想:21万2500件)
○24:00   カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、講演 (ハト派)
○10日03:00   米財務省、3年債(240億ドル)入札

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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