FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:市場参加者少なく終日小動きの展開

前日の米国株安を受けて下げて始まったが、原油価格の大幅上昇などから石油関連株に買いが入り、指数を押し上げた。結局、前日比18円高の2万2911円と小反発して終了した。

 

東京外国為替市場:狭いレンジながら全般ドル安基調で推移

ドル/円は、仲値後はドル買い圧力が後退し113.36円から113.20円付近まで失速した。113.00円と113.50円に通貨オプション取引が設定され、それぞれの水準付近で売り買いが交錯しやすいと見られる。また、足元の材料難で、目先も113円台前半でもみ合いが続く見通しとなっている。ユーロ/ドルは、全般ドル安が進んだ流れに沿って日通し高値となる1.1880ドルまで上昇した。

 

適温相場もいつまでも続かない:2018年は反動的な展開に注意

今年は、堅調な経済、強い株価、低金利と『ゴルディロックス』と言われる適温相場が続いた。しかし、適温相場もいつまでも続くはずもなく、来年はこの反動的な展開となる可能性には注意が必要となる。来年のリスクとしては、米国では税制改革法案がクリスマス前に可決したが、次のトランプ政権の経済対策はインフラ整備となるものの、財源不足が露呈する。年初から出尽くし感が強まると株価の圧迫要因となる。加えて『ロシア・ゲート問題』であり、トランプ大統領の関与が明らかになると、弾劾のリスクも残る。その場合11月の中間選挙にも悪影響が出る可能性がある。また、FRBでは、パウエル新議長が就任するが、同氏の手腕は不透明。また、まだ副議長人事も決まっておらず、タカ派が強まるなら、こういった面も嫌気される可能性がある。加えてトランプ大統領の対応となるが、北朝鮮のリスクは来年も続く。一方、欧州では、3月のイタリア選挙では、政治の右傾化が再び思惑として盛り上がる。ドイツの連立政権の不透明感やスペイン・カタルーニャ州の独立問題もリスクとなる。さらにECBが、マイナス金利を止めるなど、引き締めを強めるなら、欧州株などのリスクとなる。一方、日本でも日銀の出口戦略に向けた金融政策変更思惑や、英国のEU離脱に向けた不透明感もリスク要因となる。いつまでも波乱リスクから目を逸らして今の相場環境が持続するとは思えない。

 

米国市場では12月の消費者信頼感指数(コンファレンスボード)が公表

12月の指標ではミシガン大学消費者信頼感指数が95.9となり、市場予想の97.2や前月の98.5を下回った。9月以降はハリケーン復興重要期待や減税期待、株高による資産効果などで大きく改善しており、12月には反動減速が見られている。米国ではガソリン価格の上昇や金利低下の一服、賃金の伸び悩みなども家計の打撃となっている。12月の市場予想は128.0と、2000年以来の高水準となった11月の129.5を下回る公算。ただ、市場予想と概ね一致すれば、来年以降の利上げが継続される見込み。

 

欧米イベント

○24:00   12月米消費者信頼感指数(予想:128.0)
○24:00   11月米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数、予想:前月比▲0.5%)
○28日03:00   米財務省、5年債(340億ドル)入札

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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