FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日10月第三次産業指数:市場予想上回る

経済産業省が発表した10月の第三次産業活動指数は前月比0.3%上昇となり、市場予想の前月比0.2%上昇を上回った。

 

日経平均株価:高値接近で上値の重い展開に

前日の米国株式相場が堅調に推移した流れを引き継いで買いが先行した。しかし、FOMCの結果を見極めたいとの思惑から様子見ムードも強く、総じて前日終値を挟んだもみ合いとなった。午後になると高値警戒感やFOMCを控えて利益確定売りにじわりと下げ幅を広げる展開となった。結局、前日比72円安の2万2866円と4日ぶりに反落して終了した。

 

東京外国為替市場:FOMCを控え全般様子見ムード強い

ドル/円は、午前中は113.50円付近でこう着相場となった。しかし、日経平均株価が軟調地合いとなったことで、じわりと円買いが強まった。ただ、欧州株先物がプラス圏で推移したことや、米長期金利が2.38%台で推移したことでドル売りは仕掛けにくい展開だった。FOMCが今日から開催されることで、結果を見極めたいとのムードが広がっている。ユーロ/ドルは、米長期金利が若干低下したことを背景にしたユーロ買いが入り、1.1775ドル付近まで僅かに値を上げた。

 

米国は再び暫定予算で政府機関閉鎖を回避する可能性が高い

米上下両院は先週、12月22日までの暫定予算を可決したが、次の期限までに合意に至らず、一部政府機関が閉鎖されるリスクが強まってきた。共和党は税制改革法案の一本化案での年内合意を目指している。これは共和党の最優先課題であり、ライアン下院議長とマコネル上院院内総務は歳出法案で問題を起こし、税制法案への党内の支持が損なわれるリスクを冒したくない。結局、年内に決まらず再度短期暫定予算案を可決して、1月のどこかの時点まで暫定予算で政府機関閉鎖を回避すると思われる。

 

12-13日の米FOMC:利上げは織り込み済み

米FOMCでは、すでに市場では利上げは織り込まれている。前週末の米11月雇用統計では平均賃金が伸び悩んだんことで、改めて低インフレへの警戒姿勢や来年の利上げペースへの慎重メッセージが意識される。13日の結果発表後には一旦の材料出尽くしや次回利上げ期待の不透明感などで、ドルが調整下落する可能性が残る。ただ、米国の経済政策では税制改革案の上下院による一本化調整が進められている。前週にはトランプ大統領が、来年1月にインフラ投資計画の詳細を取りまとめる意向を示した。いずれも内容的には不透明感が強いものの、FRBからすると1月にかけては想定外の景気やインフレの上振れ材料となりやすい。そのため、FOMC声明やイエレン議長会見では、過度なハト派姿勢が自制される可能性がある。

 

米国市場では11月の生産者物価指数(PPI)が公表

11月にかけて、原油などの資源価格が上昇した。年初からのドル安の累積効果や、世界経済の回復などにより、過度な物価の下振れは抑制される可能性が高い。ただ、米11月雇用統計では、平均時給が伸び悩んだでおり、IT進化や自動生産普及、ネット流動革命、非正規社員中心の雇用増加なども構造的な物価下落の圧力が続いている。PPIについては、9-10月のハリケーンの影響もあったことから上昇したが、11月は反動剥落による物価の下押しリスクも残る。

 

欧州イベント

○15:30   7-9月期仏非農業部門雇用者数改定値
○18:30   11月英消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.2%/前年比3.0%)
小売物価指数(RPI、予想:前月比0.3%/前年比4.0%)
○18:30   11月英卸売物価指数(PPI、食品とエネルギーを除くコア指数、予想:前年比2.2%)
○19:00   12月独ZEW景況感指数(予想:18.0)
○19:00   12月ユーロ圏ZEW景況感指数
○22:30   11月米卸売物価指数(PPI、予想:前月比0.3%)
食品とエネルギーを除くコア指数(予想:前月比0.2%)
○13日03:00   米財務省、30年債(120億ドル)入札
○13日04:00   11月米月次財政収支(予想:1350億ドルの赤字)
○米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目

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