FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日新車販売台数:普通車停滞も軽自動車の販売が上向きに

日本自動車販売協会連合会(自販連)が発表した11月の新車販売台数(軽自動車除く)は258,164台、前年比▲5.4%となった。10月は231,563台、前年比▲4.7%だった。また、全国軽自動車協会連合会(全軽自連)が発表した11月軽自動車新車販売台数は148,696台、前年比+2.9%となった。10月は140,907台、前年比+3.7%となった。

 

日経平均株価:終日不安定な値動きに

前日のNYダウの今年最大上げ幅で連日最高値更新や円安を受けて日本株も上げ幅を270円まで広げたが、『米上院は日本時間2日1時まで税制改革法案の採決を延期する』と報じられると一転売りが強まり、マイナス圏に沈んだ。しかし、後場から買い戻しが入った。結局、前日比94円高の2万2819円と3日続伸して終了した。

 

東京外国為替市場:総じてユーロ買いが強まった

ドル/円は、新規の取引材料に乏しく112.55円前後での動きとなり、動意を欠いた動きに終始した。ユーロ/ドルは、ユーロ/円の上昇とともに昨日高値の1.1931ドルを上抜け、1.1933ドルまで上昇した。

 

上院税制法案採決を延期:予算調整の規則に反する

米共和党のマコネル上院院内総務は11月30日、税制法案に関する採決を再開するのは米東部時間12月1日午前11時(日本時間2日午前1時)以降になることを明らかにした。マコネル氏によると、同法案を巡る論議は30日夜も続く可能性がある。
税制法案はこの日、可決に向けて勢いづくように見えていたが、上院の規則と運営手続きについて助言する専門員(パーラメンタリアン)がいわゆる『歳入トリガー』について、予算調整の規則に反すると指摘したことを受け、共和党指導部は対応に追われている。トリガーとは、歳入が目標に達しない場合は増税が発動される条項で、少なくとも3人の共和党議員が同条項が盛り込まれることを税制法案に賛成する条件として挙げていた。パーラメンタリアンの判断を受け、コーカー議員(テネシー州)とフレーク議員(アリゾナ州)、ランクフォード議員(オクラホマ州)は指導部に対し、財政赤字の大幅な拡大を回避するためトリガーに代わる措置を盛り込むよう要求している。

 

米物価指数上がらず:来年の利上げペースへの影響も

米商務省が30日に発表した10月個人消費支出(PCE)統計が米FRBが利上げを判断する上で重視しているPCE物価指数は前年比1.6%の上昇にとどまり、前月からの伸び率は0.1ポイント鈍化し、引き続きFRBが目標とする2%に届かなかった。物価の停滞が続けばFRBの利上げペースが鈍化すると見込まれている。物価上昇率は今年2月に一時2.2%にまで高まったが再び1%台に低下した。9月は1.7%と7ヶ月ぶりに前月水準を上回ったものの10月は再び鈍化した。食品・エネルギーを除くコア指数も10月伸び率は横ばいの1.4%で停滞感が続いている。

 

中国の景気先行きへの不透明感

中国メディア在新と英調査会社IHSマークイットによる1日発表の中国11月製造行PMIは50.8となり、景気判断分岐の『50』を6ヵ月連続で上回ったものの前月『51.0』からは0.2ポイント低下し、改めて共産党大会後の景気先行き不透明感が出る結果となった。しかし、11月30日に発表された中国国家統計局の11月製造業PMIは前月比0.2ポイント上昇の51.8となり、市場予想の51.5を上回り景気判断『50』を16ヶ月連続で上回った。上海総合株価指数は、23日に2%の急落となり、その後も軟調に推移している。背景には膨れ上がった債務削減方針に沿った中国当局の金融監督強化への警戒感がある。

5年間の習金平政権が始まったことから、規制強化などで膿を出すため前半の2~3年間は景気減速しやすい。そのため、中国発の株価下落調整やリスク回避の動きになりやすくなる。後半では落ち込んだ景気の建て直しを図り、景気上向きで共産党大会を迎えるものと思われる。今後の中国経済指標には注意が必要となる。

 

米国市場では11月のISM製造業景況指数が公表

11月分のシカゴPMIは63.9となり、前月の66.2から低下した。ハリケーン復興期待の一服や米トランプ政権による減税政策の難航や遅延などもあり、11月指標は反動減速が警戒される。昨今では中国を始め世界的にも、循環的な景気回復のペースダウンが警戒され始めている。ただ、11月後半から年末商戦が始まり、好調な出足が報じられている。改めて製造業の景況指数が底堅さを示す可能性も残る。

 

欧米イベント

○17:30   11月スイスSVME購買部協会景気指数(予想:62.5)
○17:50   11月仏製造業PMI改定値(予想:57.5)
○17:55   11月独製造業PMI改定値(予想:62.5)
○18:00   11月ユーロ圏製造業PMI改定値(予想:60.0)
○18:30   11月英製造業PMI(予想:56.5)
○20:00   7-9月期ブラジル国内総生産(GDP、予想:前年同期比1.3%)
○22:30   9月カナダGDP(予想:前月比0.1%)
7-9月期カナダGDP(予想:前期比年率1.6%)
○22:30   11月カナダ雇用統計(予想:新規雇用者数変化1万人/失業率6.2%)
○23:05   ブラード米セントルイス連銀総裁、講演
○23:30   カプラン米ダラス連銀総裁、講演
○24:00   11月米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景気指数(予想:58.3)
○24:00   10月米建設支出(予想:前月比0.5%)
○2日00:15   ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、講演

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