FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:北朝鮮の地政学リスクが重しに

日経平均株価は、朝方に市場では『本邦機関投資家から利益確定の売りが持ち込まれた』との指摘があり130円超下落した。ただ、上海総合株価指数の下げが限られ、中国株急落への警戒感が和らぐと買い戻しが優位になった。ただ、北朝鮮情勢の地政学リスクが重しとなった。結局、前日比9円安の2万2486円と小幅続落して終了した。

 

東京外国為替市場:ドルは方向感を欠いた動きに終始

ドル/円は、上海総合指数など中国の株価が続落し、日経平均株価の軟調地合いが続いたことから、リスク回避的な円買いが観測された。一方、株安を受けて米長期金利が引き続き戻りが鈍く、ドル買いも仕掛けづらい状況が続いた。ユーロ/ドルは、ドル/円の下落などを支えに1.1908まで小幅に上昇したが、総じて1.1905ドル前後で推移した。欧州勢の参入待ちの様相となっている。

 

米クリスマス商戦は好調:NYダウの下支え

アドビ社の調査によれば、24日の『ブラックフライデー』オンライン売上高は50.3億ドルと前年比約+1.7%と好調さった。28日の『サイバーマンデー』も過去最高の売上高が想定されている。

年末商戦が好調なことから、小売関連株がけん引となりNYダウの下支えとなりやすい。

 

原油安のリスクを警告:ゴールドマン・サックスのレポート

ゴールドマン・サックス・グループは、OPEC総会の行方を巡る不透明感から原油安リスクが生じていると指摘した。同社の27日付けリポートでは、OPECと他の産油国は原油の減産措置の期限を現行の来年3月末から9ヶ月延長するとしたサウジらビアの提案を受け入れる可能性が高いことが、原油価格の下支えとなり、6月以降に40%上昇し、2015年以来の高値近くとなっている。一方で、削減量がサウジアラビアに次いで大きいロシアは今のところ9ヶ月の減産延長を公式に承認しておらず、減産延長が実現しなければ弱気相場につながるとしている。さらにレポートでは、『今回の結果は通常よりもずっと不確実』と指摘し、『原油相場はファンダメンタルズと比べて行き過ぎた水準にあり、30日の会合にかけて価格リスクは下落方向に傾いている』との見方を示している。

 

米国市場では11月消費者信頼感指数が公表

同様の11月ミシガン大学消費者信頼感指数は98.5となり、13年ぶりの高水準となった。前月の100.7から低下した。また、参考となる10月実績は125.9で9月実績を5.3ポイント上回った。2000年12月以来の高水準となった。『現在の景況』は4.2ポイント上昇して151.1となり、『短期の景況見通し』は6.1ポイント上昇して109.1となった。11月については、10月の大幅上昇の反動で指数はやや低下するとみられているが、雇用情勢は改善していることから、信頼感指数は120超の相対的に高い水準を維持しる可能性が高い。

 

欧米イベント

○16:00   10月独輸入物価指数(予想:前月比0.4%/前年比2.5%)
○16:30   カーニー・イングランド銀行(BOE)総裁、講演
○16:45   11月仏消費者信頼感指数(予想:101)
○18:00   10月ユーロ圏マネーサプライM3(予想:前年比5.1%)
○19:00   10-12月期南アフリカ経済研究所(BER)企業信頼感指数
○21:00   12月独消費者信頼感指数(Gfk調査、予想:10.7)
○22:30   10月カナダ鉱工業製品価格(予想:前月比0.5%)
○22:30   10月カナダ原料価格指数(予想:前月比3.0%)
○23:00   9月米住宅価格指数(予想:前月比0.5%)
7-9月期米住宅価格指数
○23:00   9月米ケース・シラー住宅価格指数(予想:前年比6.0%)
○23:45   米上院銀行委員会でパウエル次期米連邦準備理事会(FRB)議長の承認公聴会
○24:00   11月米消費者信頼感指数(予想:124.0)
○24:00   11月米リッチモンド連銀製造業景気指数(予想:14)
○29日00:15   ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、講演
○29日01:15   ポロズ・カナダ銀行(中央銀行、BOC)総裁、記者会見
○29日03:00   米財務省、7年債(280億ドル)入札

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

カテゴリー

カレンダー

5月 2024
« 1月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ページの先頭へ