FITS エコノミックレポート

★日10月消費者態度指数：予想上回る

内閣府が発表した10月の消費者動向調査によると、消費者心理を示す消費者態度指数（一般世帯、季節調整値）は44.5となり、前月に比べ0.6ポイント上昇した。また、市場予想の43.6を上回った。

 

★日経平均株価：好業績銘柄中心に買い戻し

業績見通し上方修正の好業績銘柄に買いが先行し一時1996年7月以来の2マン2500円を上回った。しかし、次第に前日の急伸を受けた利益確定売りが優勢となり、一時は下げに転じた。一方で、ホンダなど好業績銘柄への買いが相場を支えた面もあり、一巡後は再び買い戻される展開となった。結局、前日比119円高の2万2539円と続伸して終了した。

 

★東京外国為替市場：ドル/円は113.90円前後でこう着相場

ドル/円は、全般持高調整のドル売りが優勢となったながれに一時113.70円台まで下げ足を速めた。しかし、市場では『113.70円には本邦機関投資家の買いが観測されている』との指摘あり、売り一巡後は113.90円台前後まで買い戻されもみ合い商状となった。ユーロ/ドルは、ドル安が進んだ影響からユーロ買いが優勢となり、目先のストップロスを誘発し、一時1.1671ドルまで上昇した。一巡するとその後は伸び悩んだ。欧州勢の参入待ちの様相となっている。

 

★次期FRB議長人事発表：パウエルFRB理事が本命だが

米ホワイトハウスによると、トランプ大統領はFRB議長候補を東部時間2日午後3時（日本時間3日午前4時）に次期FRB議長の指名を発表すると明らかにした。

パウエル氏はオバマ民主党政権下の2012年にFRB理事となり、イエレン体制で低金利政策を推進する穏健路線を支持してきた。また、父ブッシュ政権で財務次官を務めるなど共和党主流派に近く、法律専門家としてウォール街の投資銀行に長く務めた経験を有する。トランプ政権が目指す金融規制緩和にもり買いがある金融専門家でもある。

市場では既に『パウエルFRB議長』の誕生が既成事実化しているが、その先の副議長の人事の方に市場は目を向け始めている。副議長には『テイラー米スタンフォード大教授』や『ブレイナードFRB理事』の名前も挙がっているが、どのコンビネーションが最適な人事となるのか、市場は注目している。

 

★米下院の税制改革案の公表遅延は難航を示唆

米下院の税制改革案の公表が1日遅延することになったが、最終的に少なくとも一部の減税を盛り込んだ法案を議会が可決出来るとの信頼は揺らいでいない。市場では、一部の減税案が恐らく来年早々に可決される確率を50％以上とみているものの、法案の公表延期は今後のプロセスの難航を示唆しているとみられる。トランプ米大統領が段階的な法人税率引き下げに関して否定的見解を示していなければ、下院歳入委員会は法案を予定通り公表できていた。減税に伴う税収の確保が出来ていないと思われる。

 

★欧米イベント

○15:45　　　10月スイスＳＥＣＯ消費者信頼感指数（予想：ゼロ）
○17:15　　　9月スイス小売売上高（予想：前年比0.3％）
○17:50　　　10月仏製造業購買担当者景気指数（ＰＭＩ）改定値（予想：56.7）
○17:55　　　10月独雇用統計（予想：失業率5.6％／失業者数変化▲1万人）
○17:55　　　10月独製造業ＰＭＩ改定値（予想：60.5）
○18:00　　　10月ユーロ圏製造業ＰＭＩ改定値（予想：58.6）
○18:30　　　10月英建設業購買担当者景気指数（ＰＭＩ、予想：48.5）
○20:30　　　10月米企業の人員削減数（チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマス社調べ）
○21:00　　　英中銀金融政策委員会（ＭＰＣ）2日目、終了後政策金利発表（予想：0.50％に引き上げ、資産買取プログラムは4350億ポンドで維持）
○21:00　　　ＭＰＣ議事要旨
○21:00　　　英中銀イングランド銀行、四半期ごとの物価報告（インフレリポート）
○21:30　　　カーニー・イングランド銀行（ＢＯＥ）総裁、記者会見
○21:30　　　パウエル米連邦準備理事会（ＦＲＢ）理事、講演
○21:30　　　前週分の米新規失業保険申請件数（予想：23万5000件）
○21:30　　　7－9月期米非農業部門労働生産性速報値（予想：前期比2.6％）
○3日01:20　　　ダドリー米ニューヨーク連銀総裁、講演
○3日04:00　　　トランプ米大統領、次期ＦＲＢ議長の指名発表
○3日05:30　　　アップル第4四半期（7－9月期）決算
○ブラジル（万聖節）、メキシコ（死者の日）、休場