FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日9月新設住宅着工戸数:市場予想上回る

国土交通省が発表した9月の新設住宅着工戸数は95万2000戸(前年同月比で2.9%減)となり、市場予想の95万戸(前年同月比3.2%減)を上回った。

 

日経平均株価:リスク回避が抑制され下げ幅縮小

米法人減税を巡る不透明感や『ロシアゲート』疑惑から前日の米国株が下落し、リスク選好の動きが後退した。外国為替市場で円高が進んだことも重しとなり、一時は170円超下押しした。ただ、日銀による株式ETF購入への期待と警戒や、日銀金融政策決定会合での片岡委員による金融緩和手段の強化提案などもあり、リスク回避が抑制された。結局、前日比0.06円安の2万2011円と4日ぶりに小反落して終了した。

 

東京外国為替市場:米長期金利低下でドルの上値重い展開

ドル/円は、20-31日に開催された日銀金融政策決定会合で『異次元緩和』の方針が維持され、ショートカバーが進み円売りが強まりドルを押し上げた。ただ、上値の重さを確認すると113.07円付近まで伸び悩む場面もあった。米長期金利が節目の2.365%付近に弱含んでおり、ドル買いは入りにくい展開となっている。ユーロ/ドルは、一時1.1625ドルまで下押ししたが、sの誤は売りも一服した。欧州勢待ちの様相となっている。

 

11月2日に英国中銀金融政策委員会開催:利上げ予想

市場では利上げが予想されており、2日にかけてポンドの押し目化地合いが支援されやすい。ただ、英国ではEU離脱が重しとなっていて、英国中銀は先行きの経済成長やインフレ見通しに懐疑姿勢を示している。前週にはECB定例理事会でドラギ総裁が極めて慎重なペースでの量的緩和縮小の先行き方針を示し、外国為替相場ではユーロが失速したばかりだ。そのため、英国中銀の会合でも『11月利上げ後の先行き利上げ慎重姿勢の強調』のほか、『利上げ反対票の続出』、『利上げ見送りのサプライズ』などにより、ポンドが反落するリスクの可能性も高い。

 

米国市場では10月のシカゴPMI(購買部協会)製造業景況指数が公表

参考となる9月実績は65.2となり、市場予想の58.7や8月の58.9を大きく上回る改善となった。ハリケーン復興需要への期待感のほか、長期金利低下やドル安、世界経済の回復などが支援材料となっている。そのため、10月に関しては、過度な期待感の反動はく落的な減速が警戒されやすい。ただ、シカゴ周辺を拠点とする自動車産業は、ハリケーン被害の買い替え需要などで販売が回復傾向にあり、反動減の度合いが抑制される可能性も高い。

 

米国市場ではコンファレンスボードの10月消費者信頼感指数が公表

10月指標ではミシガン大学調査の消費者信頼感指数が100.7となり、前月の95.1から上昇した。2004年以来の高水準になっている。ハリケーン復興需要や円末商戦への期待感のほか、雇用改善や米国株の過去最高値推移を受けた資産効果などが米国の消費マインドを支えている。一方で、コンファレンスボード調査分については、すでに前月から改善が見られていた。過度な回復期待の反動などにより、10月はテクニカル調整減速となる可能性も残されている。

 

欧米イベント

○15:30   7-9月期仏国内総生産(GDP)速報値(予想:前期比0.5%)
○15:30   黒田東彦日銀総裁、定例記者会見
○16:45   10月仏消費者物価指数(CPI)速報値(予想:前月比0.1%)
○16:45   9月仏卸売物価指数(PPI)
○16:45   9月仏消費支出(予想:前月比0.6%)
○18:15   ビスコ・イタリア中銀総裁、講演
○19:00   9月ユーロ圏失業率(予想:9.0%)
○19:00   7-9月期ユーロ圏GDP速報値(予想:前期比0.5%/前年比2.4%)
○19:00   10月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値(予想:前年比1.5%)
○19:00   外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)
○21:00   9月南アフリカ貿易収支(予想:100億ランドの黒字)
○21:30   8月カナダGDP(予想:前月比0.1%)
○21:30   9月カナダ鉱工業製品価格(予想:前月比0.2%)
○21:30   9月カナダ原料価格指数(予想:前月比0.3%)
○21:30   7-9月期米雇用コスト指数(予想:前期比0.5%)
○22:00   8月米ケース・シラー住宅価格指数(予想:前年比6.0%)
○22:45   10月米シカゴ購買部協会景気指数(予想:60.0)
○23:00   10月米消費者信頼感指数(予想:121.4)
○1日04:30   ポロズ・カナダ銀行(中央銀行、BOC)総裁、議会証言
○米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目
○ドイツ(宗教改革記念祭)、休場

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