FITS エコノミックレポート

★独11月消費者信頼感：市場予想下回る

Gfk調査の11月独消費者信頼感指数は10.7となり、市場予想の10.8を下回った。また、10月の10.8をも下回った。

 

★日経平均株価：好決算銘柄買いで指数押し上げ

前場は朝方こそ利益確定売りが先行したが、好決算を材料にファナックが買われ、指数の上昇をけん引した。また市場では『海外リアルマネー系からの買いが観測されていた』との指摘もあった。結局、前日比32円高の2万1739円と反発して終了した。

 

★東京外国為替市場：米長期金利低下でドル売り優勢に

ドル/円は時間外の米長期金利が低下し2.41%まで低下すると、ややドル売りに振れる展開となった。ユーロ/ドルは、米長期金利の低下を手掛かりにややドル売りが強まるなか、一時1.1836ドルまで値を上げた。

 

★量的緩和の軟着陸を目指すドラギ総裁

ECBは政策委員会を開き、大規模な債券買い入れプログラムをいつどのように終了するかを議論する。ユーロ圏のソブリン債務危機やデフレに近い状況に立ち向かってきたドラギ総裁だが、ECBのインフレ目標達成や利上げを実施することなく19年10月に任期満了を迎える可能性があり、大きな岐路に立たされている。政策委はインフレ率が上向くのを待ちながら月間資産購入額を600億ユーロから縮小し、プログラムを可能な限り延長する可能性が高い。ドラギ総裁は11年の就任直後、トリシェ前総裁が任期最後の数カ月に2回引き上げた政策金利を元に戻さざるを得なくなった経験をしており、同じ過ちは繰り返したくないもよう。

 

★26日の下院の予算決議案の採決に不透明感漂う

26日に下院で採決が予定されている2018年度米予算決議案の行方が、州・地方所得控除の廃止案を巡る米共和党内の対立によって不透明になっていることが、共和党指導部側近の話しで明らかになった。州・地方所得控除の廃止は、大幅減税の実現に向けた共和党案の1つである。税制法案の可決に道筋をつけるには、予算決議案の可決が不可欠となる。ただ、州・地方所得控除を廃止すると、ニューヨークやニュージャージー、カリフォルニアなど税率の高い州で中間層に打撃が及ぶことから、一部の共和党議員が反対の立場を示している。

 

★イエレン現FRB議長の再任の芽は残っている

トランプ米大統領はFRBの次期議長選びについて、イエレン氏の再任も考えていると述べた上で、FRB人事に自分の印を残したいと思う一方、株高の中での議長交代というリスクを避けたい気持ちもあると説明した。トランプ大統領が後任議長の発表に非常に近づいていると述べた23日以来、金融市場は発表待ちの状況が続いている。トランプ大統領はイエレン議長、パウエルFRB理事、スタンフォード大学のテイラー教授の3人を軸に検討している。関係者によると、コーン国家経済会議（NEC)委員長を候補から外した。ウォーｼｭ元FRB理事も外されたどうかは不明としている。

 

★米国市場では9月の中古住宅販売成約が公表

9月分では中古と新築の住宅販売が、相次いで市場予想を上回った。米国では9月にかけて、長期金利が低下しあ。住宅ローン金利も連動低下しており、住宅販売には下支え要因となりやすい。米国株高による資産効果などもあって、米国の住宅市場の打たれ強さが続く可能性もある。ただ、今後については、反動減速のリスクも警戒されている。ハリケーン被害の顕在化のほか、米国の住宅市場は割安物件の減少や販売在庫の減少、販売価格の上昇といった要因があり改善ペースの鈍化も注意が必要となる。

 

★欧米イベント

○15:00　　　11月独消費者信頼感指数（Ｇｆｋ調査、予想：10.8）
○16:30　　　スウェーデン中銀、政策金利発表（予想：▲0.50％で据え置き）
○17:00　　　ノルウェー中銀、政策金利発表（予想：0.50％で据え置き）
○17:00　　　9月ユーロ圏マネーサプライＭ３（予想：前年比5.0％）
○18:30　　　9月南アフリカ卸売物価指数（ＰＰＩ､予想：前月比0.4％／前年比4.9％）
○20:00　　　トルコ中銀、政策金利発表（予想：8.00％で据え置き）
○20:45　　　欧州中央銀行（ＥＣＢ）定例理事会、終了後政策金利発表（予想：政策金利を0.00％で据え置き）
○21:30　　　ドラギＥＣＢ総裁、定例記者会見
○21:30　　　前週分の米新規失業保険申請件数（予想：23万5000件）
○23:00　　　9月米住宅販売保留指数（仮契約住宅販売指数、予想：前月比0.3％）
○27日02:00　　　米財務省、7年債（280億ドル）入札
○27日05:01　　　アマゾン・ドット・コム第3四半期決算
○27日05:09　　　マイクロソフト第1四半期（7－9月期）決算