★日経平均株価:円安進行を好感した買い優勢
前週末にNYダウが75ドル高の3日続伸したことや、日4月機械受注が上振れが好感されて買いが優勢となる一方で、米保護主義的な通商政策への警戒感が重石となり上げ渋った。ただ、後場になると為替相場で円安が進行したことでが好感され輸出企業の採算改善を意識した買いが優勢となった。結局、前週末比109円高の2万2804円と反発して取引を終了した。
★東京外国為替市場:イベント控えショートカバーで円安傾向
ドル/円は、米朝首脳会談やFOMCなどの重要イベントを控えてショートカバーが入り、109.75円近辺まで上げた。米長期金利の上昇したこともドルの支援材料となった。午後も流れが継続し、日経平均株価の上げ幅拡大にも支えられてさらにドル買い・円売りが進み、109.80円台までじり高となった。ただ、8日の高値109.85円近辺に接近すると、利食い売りも見られ109.80円を挟んでのもみ合い相場となった。ユーロ/ドルは、1.1800ドル前後で方向感に欠く値動きに終始した。欧州勢待ちの様相となっている。
★12日午前10時から米朝首脳会談
米国と北朝鮮の両国首脳による史上初となる。朝鮮戦争終結と北朝鮮の非核化が会談の焦点となる。北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射台撤去などについて報じられている。非核化実現に期待が高まれば、リスク選好的な円売りに振れる可能性が高い。今回の首脳会談が順調にいけば、7月に平壌、9月に米国でそれぞれ首脳会談を開催し、具体的な『非核化』に向けたロードマップが明らかになっていく前提で話が進んでいる。両国がきんとした大人の外交を展開することが出来るかも市場は注目している。
★14日ECB定例理事会の注目点
今回のECB定例理事会で、金融緩和策の出口戦略協議を開始する公算が高まっている。ECBのプラート専務理事は6日に『ECBはインフレが目標に向けて上昇していくことへの自信を深めており、来週の理事会で債券買い入れ策を年内に終了させるかどうか討議する』と述べた。市場関係者の多くは量的緩和策の年内終了を想定しているが、今回の理事会で結論が出なかった場合はユーロ売りが活発となる可能性がある。
一方で、ドラギECB総裁の母国イタリアでは、コンテ首相が、減税策など資産拡大を強化することを表明しており、その場合EUの財政均衡化ルールに違反することになる。その場合EUとイタリアとの対立が激化する可能性が残っている。
★12-13日米FOMCの注目点
米FRBはFOMCで政策金利であるFF金利誘導目標を現行の1.50%-1.75%から0.25%引き上げ、1.75%-2.00%にすることがほぼ織り込まれている。注目点はパウエルFRB議長の会見、声明や四半期に一度公表されるメンバーの予測になる。その中でも、最大の注目点は、金利予測で本年の利上げ予測が果たして3回にとどまるのか、それとも4回に引き上げられるかということになる。米国経済は引き続き好調で、インフレも上昇する基調が見られるが、過熱する状況ではない。また、米国政府が貿易相手国に追加関税を課したことで、国内企業への影響も懸念され始めている。先行き不透明感も強いことから、FRBのスタッフは今回も3回の利上げ予想にとどまる可能性も残る。
★欧米イベント
○15:00 5月ノルウェー消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.3%/前年比2.5%)
○16:00 1-3月期トルコ国内総生産(GDP、予想:前年比7.0%)
○17:30 4月英貿易収支(予想:114億ポンドの赤字)
○17:30 4月英鉱工業生産指数(予想:前月比0.1%)
製造業生産高(予想:前月比0.3%)
○12日00:30 米財務省、3年債(320億ドル)入札
○12日02:00 米財務省、10年債(220億ドル)入札
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