FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

独8月国際収支:市場予想上回る

ドイツの8月経常収支は178億ユーロの黒字となり、市場予想の170億ユーロの黒字額を上回った。内訳では貿易収支は200億ユーロの黒字となり、市場予想の195億ユーロの黒字額を上回った。

 

日10月地域経済報告(さくらレポート)

各地域の景気の総括判断をみると、6地域で『拡大している』、『緩やかに拡大している』としたほか、3地域では『緩やかな回復を続けている』等としている。この背景をみると、海外経済の緩やかな成長に伴い、輸出が増加基調にあるなかで、労働需給が着実に引き締まりを続け、個人消費の底堅さが増しているなど、所得から支出への前向きな循環が強まっていることなどが挙げられている。一方、残り5地域では、総括判断に変更はないとしている。

 

日9月景気ウォッチャー調査:市場予想を上回る

内閣府が発表した9月の景気ウォッチャー調査によると、街角の景況感を示す現状判断指数は51.3となり、前月の49.7から上昇した。また、市場予想の49.9を上回った。先行き判断DIは51.0で、前月比0.1ポイント低下した。

 

日経平均株価:地政学リスクの後退で後場から上げ幅拡大

前日の米国株の小幅続落を受け小安く始まったものの、その後は内外景気拡大への期待を支えに直ぐにプラス圏に浮上した。本日は北朝鮮労働党創建記念日にあたるが、挑発行動はなく過度な警戒感が後退した。先週末の米9月雇用統計で平均賃金が改善したうえ、中間決算発表を控えて業績上ぶれを期待した買いが入った。結局、前週末比132円高の2万0823円と6日続伸して終了した。

 

東京外国為替市場:新規材料乏しく小動きの展開

ドル/円は、日経平均株価は前週末比100円超高と堅調地合いとなり、リスク選好的なドル買い・円売りの流れが継続した。ただ、北朝鮮が労働党創建記念日前後に、国威発揚うで新たな軍事行動に踏み切るとの警戒もあり、ドルの上昇を抑制してい面もあった。ユーロ/ドルは、全般ドル安が進んだ流れに沿って一時1.1782ドルまで上げた。ただその後は1.177ドル近辺でもみ合い相場となった。新規の取引材料に乏しく、欧州勢参入待ちの様相が濃くなってた。

 

スペインのカタルーニャ自治州は分裂状態:プチデモン首相演説に注目

スペイン北東部カタルーニャ自治州の州都であるバルセロナで8日、カタルーニャのスペインからの独立に反対する大規模なデモが行われ、地元警察によると35万人が参加した。1カ月前には100万人が、独立を支持するデモをバルセロナで行っており、カタルーニャ州の独立の是非を巡り深刻な分裂状態に陥っていることが浮き彫りになった。カタルーニャ自治州のプチデモン首相は10日午後6時(日本時間:11日午前1時00)に州議会で『現在の政治情勢』について演説する。独立宣言を議会に求めるのではないかとの憶測が出ている。

 

次期FRB議長にカシュカリ米ミネアポリス連銀総裁が急浮上

2日にミネアポリス連儀ウェブサイトに掲載された同総裁の小論文がある。カシュカリ総裁は同論文で『インフレ率が2%に達するか、失業率が大幅に低下するまで、追加利上げを見送るべきだ』と主張、自身が金融緩和の強力な提唱者であることを内外に知らしめた。もちろん。この時期の事実上の『超ハト派宣言』はホワイトハウスに向けたアピールに他ならない。しかも、トランプ大統領は人事でも政策でもサプライズを好むから議長人事でもサプライズを考えている可能性がある。トランプ政権の議長人事の狙いは、①緩和的な金融政策の継続、②記入規制の大幅緩和などであることはたしかである。それだけに、何より低い長期金利を望む大統領だけに土壇場で超ハト派のカシュカリ総裁の議長昇格があり得る。

一方、ウォルシュ氏はトランプ大統領が9月末に面談したと伝わり、一気に最有力候補の一角に上りつめたが、実体はタカ派の論客であり、2008年世界金融危機に際し、『金融の混迷、経済の低迷にも関わらずインフレ圧力が増大する』と主張し、2010年11月の米FOMCでバーナンキFRB議長が量的緩和第2弾(QE2)導入への反発から18年までの任期を残し11年に退任した経緯がある。

 

≪次期FRB議長の有力候補(予想順位)≫(日本時間5日現在)

1)ケビン・ウォルシュ元FRB理事

2)ジェローム・パウエルFRB理事

3)イエレン現FRB議長

4)ゲーリー・コーンNEC(国家経済会議)委員長

5)二―ル・カシュカリ総裁(ミネアポリス連銀)

6)ジョン・テーラー教授(スタンフォード大学)

7)グレン・ハワード教授(コロンビア大学)

 

欧米イベント

○15:00   8月独貿易収支(予想:195億ユーロの黒字)
○15:00   8月独経常収支(予想:170億ユーロの黒字)
○15:45   8月仏鉱工業生産指数(予想:前月比0.4%)
○17:30   8月英鉱工業生産指数(予想:前月比0.2%)
製造業生産高(予想:前月比0.2%)
○17:30   8月英貿易収支(予想:111億5000万ポンドの赤字)
○21:15   9月カナダ住宅着工件数(予想:21万1000件)
○21:30   8月カナダ住宅建設許可件数(予想:前月比▲1.0%)
○23:00   カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、講演
○国際通貨基金(IMF)世界経済見通し
○欧州連合(EU)財務相理事会(ルクセンブルク)
○北朝鮮の朝鮮労働党創建72年

 

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