FITS エコノミックレポート

★日9月新車販売台数：前年比プラス

日本自動車販売協会連合会（自販連）が発表した9月の新車販売台数（軽自動車除く）は318,175台、前年比+0.4%となった。8月は233,810台、前年比+4.7%だった。また、全国軽自動車協会連合会（全軽自連）が発表した9月の軽自動車新車販売台数は177,014台、前年比+10.8%となった。8月は121,498台、前年比+7.2%だった。

 

★日経平均株価：終日小幅な動きに終始

前週末の米国株高や外国為替市場で円安が進行したことが支えとなったほか、ファナックなど値がさ株の上昇が指数を押し上げた。一方、上値では利益確定の売りも目立った。結局、前週末比44円高の2万0400円と反発して終了した。

 

★東京外国為替市場：リスク選好のドル買いが継続

ドル/円は、112.80円台でのもみ合い相場が続いた。米年内追加利上げ観測や日経平均株価のプラス圏推移を背景にリスク選好的なドル買い・円売りの流れに変わりはない。ただ、午前中にみられた国内機関投資家などのドル買いが一巡したことで午後からはこう着相場となった。ユーロ/ドルは、スペイン・カタルーニャの独立を巡る問題で先行き不透明感からユーロ売りが強まった。1.1780ドル付近で戻りの鈍さを確認すると売りが強まり、一時1.7609ドルと本日の安値を付けた。

 

★大企業・製造業の景況感をは4期連続改善

日本銀行が朝方発表した企業短期経済観測調査（短観、9月調査）では、大企業・製造業の景況感を示す業況判断指数（DI)は4期連続で改善し、2007年9月調査調査以来、10年ぶりの水準まで上昇した。堅調な世界経済を背景に企業業績の好調が景況感を押し上げた。

・DIは大企業・製造業がプラス22と前回調査kら5ポイント改善：2007年9月調査のプラス23以来の高水準

・非製造業はプラス23と横ばい、予想はプラス24

・先行きは製造業がプラス19、非製造業はプラス19とそれぞれ悪化

・2017年度の為替想定は1ドル＝109.29円と前回調査1ドル＝108.31円から円安方向に設定

 

★スペイン北東部カタルーニャ州で混乱拡大懸念：ユーロの上値を抑える要因

スペイン第2の都市バルセロナを中心とする北東部のカタルーニャ州で1日行われたスペインからの独立の賛否を問う住民投票について、州政府は、暫定的な集計の結果、独立賛成が90%以上の圧倒的多数を占めたと発表した。
これに先立ち、カタルーニャ州のプチデモン州首相が演説し、開票結果を受け一方的な独立の宣言に踏み切る構えも見せているのに対して、スペインのラホイ首相は、住民投票は憲法違反で無効だとする姿勢を示し、双方の対立がさらに深まり、混乱が広がることが懸念されている。

 

★米消費・物価は減速傾向：追加利上げが景気腰折れのリスク高める

米国の個人消費支出の減速感、価格指数の低迷がFRBが想定している追加利上げに対して逆風となってきた。米商務省が9月29日に発表した8月の個人消費支出（PCE)統計によると、インフレを除いた実質PCEは年率換算で11兆8900億ドルと、前月に比べて0.1%減少した。前月比マイナスは7カ月ぶりとなった。一方、FOMC物価目標の基準とされるPCE価格指数は8月に前年同月比で1.4%上昇と3カ月連続で同水準にとどまり、目標の2.0%を0.6ポイントも下回っている。さらに、エネルギーと食料品を除いたPCEコア価格指数は8月に1.293%上昇と1.3%台を割り込み、7月の1.415%上昇から0.122ポイント低下してきた。こうした景気認識に基づいたFOMCの追加利上げシナリオが実行に移されていけば、いずれ景気の腰折れにつながる可能性が高い。

 

★米国市場では9月ISM製造業景況指数が公表

参考となる8月実績は58.8となり、市場予想を上回った。項目別では『在庫』と『雇用』が上昇した。『新規受注』と『生産』も高水準を維持した。9月については『雇用』は順調とみられるが、大型ハリケーンの影響などもあり、『新規受注』と『生産』は8月の水準からやや低下すると予想されている。

 

★欧米イベント

○16:15　　　8月スイス小売売上高
○16:30　　　9月スイスＳＶＭＥ購買部協会景気指数（予想：60.5）
○16:50　　　9月仏製造業購買担当者景気指数（ＰＭＩ）改定値（予想：56.0）
○16:55　　　9月独製造業ＰＭＩ改定値（予想：60.6）
○17:00　　　9月ユーロ圏製造業ＰＭＩ改定値（予想：58.2）
○17:30　　　9月英製造業ＰＭＩ（予想：56.2）
○18:00　　　8月ユーロ圏失業率（予想：9.0％）
○23:00　　　9月米サプライマネジメント協会(ＩＳＭ）製造業景気指数（予想：58.0）
○23:00　　　8月米建設支出（予想：前月比0.4％）
○3日03:00　　　カプラン米ダラス連銀総裁、講演