FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:利益確定売りに押されるも3日続伸

寄り付き後に強含む場面があったものの、前日に2年1カ月ぶりの高値を付けて利益確定売りが先行したが、総選挙を契機に安倍政権の政策継続期待が広がり海外投資家の買いが入り小幅ながら上昇に転じた。結局、前日比11円高の2万0310円と小幅3日続伸して終了した。

 

東京外国為替市場:金融イベント控え様子見ムード

ドル/円は111.50円前後でもみ合う展開が続いた。今晩のFRBの政策決定を控え、様子見ムードが広がった。また、日銀が本日から金融政策決定会合を開催しており、衆院解散・総選挙の憶測が広がるなか、異次元緩和の継続を意識した円売りがドルの下値を支えた。ユーロ/ドルは、対人民元などでドル安が進んだ影響もありユーロ買いが優勢となった。前日高値の1.2006ドルを上抜けると目先のストップロスを誘発し、一時1.2019ドルまで値を上げた。

 

トランプ大統領の『ロケットマン』発言の本意は

トランプ米大統領は昨日国連総会で北朝鮮の金正恩に対して『ロケットマン』との発言があった。日本人には『ミサイルばかりをいたずらに発射して挑発している愚か者」とのニックネームだと思ってしまいがちになる。しかし、市場では『実はエルトンジョンのヒット曲であるロケットマンを引用している』との声が聞かれる。米国民にとっては1972年に全米ヒットチャートNO1 に君臨していたアルバム『ホンキーシャトー』の代表曲が思い出されるはず。長い長い宇宙での飛行は『独りぼっちで燃え尽きてしまう』とも歌っている。この孤独感や疎外感などを、今の北朝鮮指導者に当てはめて、あえて国連という公の場で発言したのだとすれば、トランプ大統領への認識を変えなければならない。

 

FOMCの焦点:イエレンFRB議長の会見に注目

FOMCの焦点となるのは、①バランスシート縮小の正式発表、②ドットチャートの形状変化、③イエレンFRB議長のインフレ見通しなどである。ドットチャートでは、FOMCメンバーの政策金利の見通しの下方修正が警戒される。ただ、直近8月コアCPIが強い着地となり、米労働市場の環境は引き続き良好かつ欧州はじめ海外市場の見通しが改善傾向にあることから、ドットの大幅な下方修正の可能性は低い。ただ、物価見通しは8月以外の物価指標は低調な数字にあり低インフレが持続するのか、一過性なのか判断が難しい。18年のコアPCE見通しは7月から継続的に切り下がり、2.0%から1.78%へ低下し、19年コアPCE見通しも9月2.0%から1.93%へ小幅低下している。そうしたなか、イエレンFRB議長のインフレ見通しに関するコメントが最も新鮮味があり、FOMC後のイエレン会見が注目される。

 

米国市場では8月の中古住宅販売が公表

先行指標となる中古住宅販売の制約指数は7月に前月比▲0.8%の低下となり、減速が示唆されていた。中古住宅市場は割安物件の減少や売り出し在庫の枯渇、物件価格の上昇などが重しとなっている。参考となる7月実績は円率換算で544万戸、前月比▲1.3%だった。販売件数の減少は市況悪化によるものではなく、在庫不足によるものとみられている。販売価格は前年同月比+6.2%で堅調だった。8月については在庫不足の状態が続いていることから販売件数の大幅な増加は期待できないとの見方が多い。

 

欧米イベント

○15:00   8月独生産者物価指数(PPI、予想:前月比0.1%)
○17:00   8月南アフリカ消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.2%/前年比4.9%)
○17:30   8月英小売売上高指数(自動車燃料含む、予想:前月比0.2%/前年比1.1%)
○20:00   MBA住宅ローン申請指数
○23:00   8月米中古住宅販売件数(予想:前月比0.2%/年率換算545万件)
○23:30   EIA週間在庫統計
○21日03:00   米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表(予想:1.00-1.25%で据え置き)
○21日03:00   FOMC、経済・金利見通し発表
○21日03:30   イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見

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