FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

8月のOPEC原油生産量減少

一部通信社が関係者の話として『石油輸出国機構(OPEC)による8月生産量は日量3000万バレルに減少するようだ』と伝えている。

 

日経平均株価:リスク選好の動き強まり買い優勢

外国為替市場で1ドル=109円台の円安や前日のNYダウが200ドル超の大幅高を好感した買いが先行した。また、北朝鮮を巡る地政学リスクの警戒感が後退したことも投資家心理の改善につながった。また、新型『iPhone』発表見通しの米アップルの関連株にも買いが集まった。結局、前日比230円高の1万9776円と大幅続伸して終了した。

 

東京外国為替市場:ドルの上値重い展開に終始

ドル/円は、日経平均株価が前日比200円超高の堅調地合いが続き、リスク選好的なドル買い・円売りの流れがやや強まった。しかし米長期金利が2.13%付近で伸び悩んだことから、ドル買いを進める動きにはつながらなかった。ユーロ/ドルは1.1955ドルを挟んだ方向感の乏しい動きとなり、欧州勢の参入待ちの様相となっている。

 

北朝鮮の制裁決議の概要と効果

国連安保理が採決した新しい対北朝鮮制裁決議では石油禁輸を盛り込まずに北朝鮮への原油供給・販売・移転の年間上限量を過去12カ月の総量とし、石油精製品の供給・販売・移転の年間上限量を200万バレルに設定、金正恩氏の資産凍結・渡航禁止を見送る制裁強化決議が採択された。しかし、一部には決議内容は全くの骨抜きなもので、『全会一致』で決議できたといった事実のみとの指摘もある。しかし、米当局によれば、石油精製品の年間輸出量は約850万バレルであり相応にインパクトは強いという。さらに韓国外交部は、『北朝鮮に供給される石油精製品の約55%が減り、原油供給量全体の約30%が減少する効果が予想される』とする報道資料を発表している。

 

メキシコのインフレ上昇が加速:要人発言では先行きは低下の可能性

メキシコで7日発表された消費者物価指数(CPI)は前年比6.66%上昇と2001年5月31日以来の水準まで上昇している。これは、対ドルを中心にメキシコ・ペソ安が進んだことが物価上昇圧力につながっているほか、1月に政府がガソリン価格を引き上げたことが物価高の背景となっている。メキシコ中銀のインフレ目標レンジ2-4%も8カ月連続で大きく上回っている。しかし、メキシコ中銀は8月11日の金融政策会合で『2018年末までにインフレはレンジ内に収まってくる』との見解を示した。さらにカルステンス中銀総裁も先月待つに『インフレは今後数カ月間は6%を超えたままの可能性があるが、ピークに達していると見られる』と述べたうえ、ミード財務相も8日に2018年政府予算案を議会に提出した後の記者会見で『インフレはピークに近い可能性』と述べている。9月28日の金融政策発表でもインフレの先行き見通しについて変更の有無が焦点となる。

 

欧米イベント

○14:30   4-6月期仏非農業部門雇用者数改定値
○17:30   8月英消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.5%/前年比2.8%)
小売物価指数(RPI、予想:前月比0.5%/前年比3.7%)
○17:30  8月英卸売物価指数(PPI、食品とエネルギーを除くコア指数、予想:前年比2.3%)
○22:45   コンスタンシオ欧州中央銀行(ECB)副総裁、講演
○13日02:00   米財務省、10年債(200億ドル)入札
○国連総会開会(ニューヨーク、25日まで)

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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