FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

5月27日-6月2日の対外及び対内証券売買契約等の状況

国内投資家は、対外中長期は1兆6658億円の売り越しとなり、売り越しは2週連続となった。対外株式市場は3705億円の買い越しとなり、買い越しは10週連続となった。また、海外投資家は、対内亜k部式は5276億円の売り越しとなり、売り越しは2週連続となった。対内中長期債は4312億円の買い越しとなり、買い越しは3週間ぶりとなった。対内短期債は1兆2675億円となり、買い越しは2週間ぶりとなった。

 

国内投資家の海外債券運用が急速の減少しており、2週間で2兆3660億円の売り越しとなっている。ユーロ圏内での政局不安などで、債券市場が不安定になったことを嫌気した可能性もある。また、米国債が非常に不安定なことも国内投資家の手仕舞い売りが入っていることも考えられる。ただ、海外株式市場への投資は10週連続となり、株式市場への需要は高い。一方で、海外投資家は対内株式市場を2週連続売り越しで、売り越し額も9076億円と大幅になっている。米国株が好調な一方で、日本株の上値の重さは海外投資家の売り越しにありそうだ。対内短期債の買い越しが大きいのは為替市場のフォワードマーケットでドルと円を交換した資金が流入したものと思われ、他の市場への影響はない。

 

日経平均株価は米国株高と米長期金利上昇を好感

前日の米国株が大幅に上昇した流れを引き継いで買われて始まった。ファーストリテイリングなどの値がさ株が買われたほか、米金利上昇で銀行株が相場をけん引し一時上げ幅を224円に広げ堅調に推移した。結局、前日ひ197円高の2万2823円と4日続伸して終了した。

 

東京外国為替市場:総じて円安基調が継続

ドル/円は、トランプ米政権の保護主義的な通商政策に対する懸念からポジション調整などのドル売り・円買いが持ち込まれ、109.80円近辺まで下落した。米長期金利が小幅に低下したこともドルの下げにつながった。午後も流れは続き、一部メディアが『トランプ大統領はG7で対立的な態度をとる模様』と報じたことも嫌気された。その後は、株価をにらみながら109.90円台を中心に狭いレンジ内での動きとなった。ユーロ/ドルは、ECBが想定よりも早く金融政策の正常化に向かうとの思惑からユーロ買い・ドル売りが優勢となり1.1805ドル付近へ上昇した。

 

欧州市場では1-3月期ユーロ圏域内総生産(GDP)確報値が公表

参考となる改定値は前年比+2.5%で伸び率は速報値と一致した。2017年10-12月期との比較で成長率は鈍化しており、確報値が上昇修正される可能性は低いとみられる。参考データとなる3月のユーロ圏鉱工業生産は前月比+0.5%となったが、市場予想を下回っており、成長率の鈍化を示唆する数値となったことも上方修正の可能性が低いことを示している。

 

米国の原油油種t量は過去最高を記録

米国勢調査局が発表した4月の原油輸出量は日量176万バレルで、前月の同167万バレルから増加し、過去最高を記録した。米国のシェールオイルの生産量が急増する中、米WTI原油先物と北海ブレント原油先物との価格差が拡大したことが要因となっている。4月に米国からの原油輸出が増加した主な輸出先はイタリアとオランダで、輸出量はそれぞれ日量24万8000バレル、同10万4000バレルだった。

 

米国ではゴルディロックス経済色が強まっている

米国の4月貿易赤字は予想外に縮小し、7ヵ月ぶり最小となりGDPで4%成長の達成も可能だとの指摘も出てきた。また、労働市場も堅調推移しており、最新4月JOLT求人件数は669.8万人と過去最高を記録した。2000年の統計開始後、初めて求人数が失業者数を上回った。失業率が1970年以降の低水準である3.8%で推移するほどの雇用の安定した結果となる。イエレン前FRB議長が労働者の労働市場への自信をあらわすとして注目していた同指数の退職率は2.3%で金融危機前の2.1%を回復しただけでなく上回った。ただ、求人数の増加にも関わらず、思ったほど労働者が転職している傾向は見られない。転職が活発に行われない理由のひとつには、高齢化が挙げられる。高年齢労働者は転職に消極的になる。また、ミニ恐怖を経験し、労働者は依然、職を失うことに脅威を感じれいるとも考えられる。企業は労働不足を補うために、賃金の引き上げを強いられる。米国はゴルディロックス経済力を強めている。

 

欧米市場イベント

○14:45   5月スイス失業率(季節調整前、予想:2.5%)
○15:00   4月独製造業新規受注(予想:前月比0.8%)
○15:45   4月仏貿易収支(予想:51億ユーロの赤字)
○15:45   4月仏経常収支
○18:00   1-3月期ユーロ圏域内総生産(GDP)確定値(予想:前期比0.4%/前年比2.5%)
○20:00   トルコ中銀、政策金利発表(予想:16.50%で据え置き)
○21:30   前週分の米新規失業保険申請件数(予想:22万件)
○22:00   5月メキシコ消費者物価指数(CPI、予想:前月比▲0.22%)
○24:00   ラムスデン・イングランド銀行(英中銀、BOE)副総裁、講演
○8日04:00   4月米消費者信用残高(予想:140億ドル)
○米財務省3年、10年、30年債入札条件
○日米首脳会談(ワシントン)

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