FITS エコノミックレポート

★日新車販売台数：前年比プラス

日本自動車販売協会連合会（自販連）が発表した8月の新車販売台数（軽自動車除く）は233,810台、前年比+4.7％となった。7月は278,517台、前年比▲1.1％だった。

全国軽自動車協会連合会（全軽自連）が発表した軽自動車新車販売台数は121,498台、前年比+7.2％となった。7月は149,032台、前年比+11.3％だった。

 

★日8月消費動向調査：市場予想下回る

内閣府が発表した8月の消費動向調査で、消費者のモノなどの購買意欲を示す消費者態度指数は一般世帯で43.3となり、7月の43.8から悪化した。市場予想の43.5を下回った。

 

★日経平均株価：利益確定売りでも底堅い展開

前日の米国株が続伸し投資家心理が上向き1ドル＝110円前後の円安が企業業績への懸念を後退させ買い安心感に上げ幅は一時90円近くへ広げた。後場には入り1ドル＝110円割れ円高を嫌気して利益確定売りに押され下げに転じた後は切り返した。結局、前日比45円高の1万9691円と3日続伸となって終了した。

 

★東京外国為替市場：雇用統計を控え方向感に欠ける展開

ドル/円は、日経平均株価が伸び悩んだことを受けて109.91円付近まで下げたものの、下値も限定的となった。本日はシンガポール市場が休場とあって市場参加者が減少していることもあり、総じて様子見ムードが強かった。市場では今晩発表の米国の8月雇用統計や8月ISM製造業景況感指数が注目され、ともに堅調となればFRBの年内追加利上げ観測からドル買い地合いに振れそうだ。ただ、8月以降はドルの上昇局面でも111円付近で上昇が抑えられており、目先も同水準が上値メドとして意識される。ユーロ/ドルは、市場参加者の減少や手掛かり材料難から手控えムードが広がり1.190ドルを挟んだ小動きとなった。

 

★NAFTAの第二回会合：進展期待は皆無

米国とメキシコ、カナダの3カ国での北米自由貿易協定（NAFTA）再交渉の第二回会合が本日から5日までメキシコで開催される。前回米国での会合では『今後の交渉を速いペースで進めていく』との声明を発表したが、状況は一段と悪化している。トランプ米大統領はここ数日の間にNAFTA打ち切りの可能性を再三示唆したほか、先月末にはメキシコのグアハルド経済相が『米国のNAFTA離脱を想定した対応策を検討している』と語り、ビデガライ外相も『米国がNAFTAから離脱する手続きに着手した場合には交渉から退く』と述べた。焦点は引き続き『原産地規則』の見直しだが、今会合での進展は皆無との見方が多い。

 

★米国市場では8月雇用統計が公表

週間の新規失業保険申請件数やADP雇用統計などは、総じて8月に改善を示した。サービスや建設関連での人手不足や金利低下、ドル安などによる企業収益の底堅さなどもある。参考となる7月実績は、非農業部門雇用者数が前月比+20.9万人、失業率は4.3％だった。非農業部門雇用者数は市場予想を上回った。8月については、7月実績に近い雇用者数となる可能性がある。失業率については労働参加率は横ばいとなる可能性があることから、7月と同じ4.3％と予想される。市場の注目は平均賃金だが、賃金動向と相関性の高い消費者信頼感指数は8月に軒並み大幅上昇を記録した。

 

★米国市場では8月のISM製造業景況指数が公表

8月分では、8月31日に公表されたシカゴ購買部協会・製造業景況指数（PMI)が58.9となり、し上昇の58.5を上回った。8月には米長期金利の低下やドル安が製造業を下支えした。欧州や中国などの世界経済の回復もあり、ISMは底堅さが期待される。同じ8月指標では、米地区連銀の製造業景況指数が打たれ強さを示し、消費者信頼感指数は大幅な改善となっている。

 

★欧米イベント

○15:30　　　ノボトニー・オーストリア中銀総裁、講演
○16:15　　　7月スイス小売売上高
○16:30　　　8月スイスＳＶＭＥ購買部協会景気指数（予想：60.2）
○16:50　　　8月仏製造業ＰＭＩ改定値（予想：55.8）
○16:55　　　8月独製造業ＰＭＩ改定値（予想：59.4）
○17:00　　　8月ユーロ圏製造業ＰＭＩ改定値（予想：57.4）
○17:30　　　8月英製造業ＰＭＩ（予想：55.0）
○18:15　　　コンスタンシオ欧州中央銀行（ＥＣＢ）副総裁、講演
○21:00　　　4－6月期ブラジル国内総生産（ＧＤＰ、予想：前年同期比横ばい）
○21:30　　　8月米雇用統計（予想：非農業部門雇用者数変化18万人／失業率4.3％／平均時給、前月比0.2％）
○23:00　　　8月米サプライマネジメント協会(ＩＳＭ）製造業景気指数（予想：56.5）
○23:00　　　7月米建設支出（予想：前月比0.5％）
○23:00　　　8月米消費者態度指数（ミシガン大調べ、確報値、予想：97.5）
○シンガポール（ハリラヤハジ）、休場
○北米自由貿易協定（ＮＡＦＴＡ）再交渉の第2回会合（メキシコ、5日まで）