FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

独7月小売売上高指数:市場予想を下回る

ドイツの7月小売売上高指数は前月比▲1.2%、前年比+2.7%となり、市場予想の前月比▲0.6%、前年比+2.9%を下回った。

予想を下回る結果となったが、ジワリとユーロが買われる展開となった。

 

日7月新設住宅着工戸数:市場予想下回る

国土交通省が発表した7月の新設住宅着工戸数は前年同月比で2.3%減となり、市場予想の0.2%減を下回った。

 

日経平均株価:米国株高と円安進行を好感

前日の米株高とりわけ米ハイテク株高や外国為替市場で1ドル=110円半ば前後への円安進行を受けて終了輸出株中心に買いが進み150円超上げた。8月中国製造業PMIが市場予想を上回ったこともリスク選好の動きにつながった。結局、前日比139円高の1万9646円と続伸して終了した。

 

東京外国為替市場:総じてドル買いが優勢

ドル/円は、仲値後に110.30円台までドル売りに押される場面も見られたが、市場では『本邦実需からの買いが継続的に観測されている』との指摘もあり、再びドル買いが優勢となった。ユーロ/ドルは、昨日の海外時間に売り込まれた反動から1.1892ドルまで強含む場面があったものの、対円などでドル高が進んだことに伴って徐々に売りに押された。市場では18時発表のユーロ圏の経済指標が注目されている。8月CPIは前回を上回ると予想され、ECBによる資産買入プログラムの縮小への思惑が高まる可能性があり、ユーロ/ドルは再浮上する可能性が高い。

 

米国の9月における注目点

米国では10月からの会計年度を前に債務上限問が浮上しており、トランプ大統領と議会の駆け引きが焦点となる。また、FRBは19-20日開催のFOMCで政策金利は据え置きの公算だが、次の利上げ時期を探る展開が見込まれる。トランプ政権の目玉である税制改正などの議論に進展が見られないなか、トランプ大統領が集会でメキシコ国境の『壁』建設を巡る費用計上などに言及した。次の会計年度が始まる10月まで審議の時間が多くは残されておらず、米国経済への悪影響を警戒した株売り・ドル売りに振れやすい地合いが続く。

 

米国市場ではPCE(個人消費支出)デフレーターが公表

米国では賃金の低迷や、携帯電話、医療品、中古車などの価格下落が続いている。企業の安売り競争も続いており、改めてインフレの低迷が示される可能性が消えていない。参考となる6月実績は前月比+0.1%、前年比+1.5%で市場予想通りとなった。7月については同月の消費者物価指数の伸びが鈍化していることから、6月実績と同水準の伸びにとどまる可能性が高い。PCEコアの伸び率は鈍化しており、当面は前年比+1.5%前後で推移するとみらる。

 

米国市場では7月の個人支出が公表

同じ7月の小売売上高は前月比+0.6%となり、前月比の伸び率としては今年最大となった。自動車販売が前月までの減速から反動回復したほか、建設資材や百貨店などの売上が改善した。7月は雇用統計や平均賃金も持ち直しており、金利低下や物価の下落などもあって、個人支出は底堅さが期待されやすい。ただ、7月は住宅指標が減速しており、期待ほどには改善しないリスクも残されている。

 

米国市場では8月のシカゴ購買部協会・製造業景況指数(PMI)が公表

米国では8月にかけて、ドル安や長期金利の低下が見られた。欧州や中国などの世界経済の復調もあり、PMIは底堅さが期待されやすい。同じ8月指標では、米地区連銀の製造業景況指数が打たれ強さを示し、消費者信頼感指数は大幅な改善となっている。ただ、シカゴ周辺を拠点とする自動車業界では、前年までの販売急増の息切れが懸念されている。8月は米国株が頭打ちとなっており、景況マインドにもマイナスとなっている可能性もある。

 

欧米イベント

○15:00   7月独小売売上高指数(予想:前月比▲0.6%)
○15:45   8月仏消費者物価指数(CPI)速報値(予想:前月比0.5%)
○15:45   7月仏卸売物価指数(PPI)
○16:25   サンダース英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○16:55   8月独雇用統計(予想:失業率5.7%/失業者数変化▲6000人)
○18:00   7月ユーロ圏失業率(予想:9.1%)
○18:00   8月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値(予想:前年比1.4%)
○18:30   7月南アフリカPPI(予想:前月比0.2%/前年比3.5%)
○20:30   8月米企業の人員削減数(チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマス社調べ)
○21:00   4-6月期インド国内総生産(GDP、予想:前年同期比6.5%)
○21:00   7月南アフリカ貿易収支(予想:71億ランドの黒字)
○21:30   6月カナダGDP(予想:前月比0.1%)
4-6月期カナダGDP(予想:前期比年率3.7%)
○21:30   7月米個人消費支出(PCE、予想:前月比0.4%)
個人所得(予想:前月比0.3%)
PCEコアデフレータ(予想:前月比0.1%)
○21:30   前週分の米新規失業保険申請件数(予想:23万8000件)
○22:45   8月米シカゴ購買部協会景気指数(予想:58.5)
○23:00   7月米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数、予想:前月比0.4%)

 

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