FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

中7月経済指標:総じて市場予想を下回る

中国国家統計局が発表した7月鉱工業生産は前年同月比6.4%増となり、市場予想の7.1%増を下回った。同時に発表された7月小売売上高は前年同月比10.4%増となり、市場予想の10.8%増を下回った。さらに7月固定資産投資(除農村部/年初来)は前年比+8.3%となり、市場予想の前年比+8.6%を下回った。

豪ドルは中国の経済指標が予想を下回る結果となったことから、上げ渋る結果となった。

 

日経平均株価:買い手控えから上値戻りの鈍い展開

北朝鮮を巡る地政学リスクに対する警戒感が根強く、10日の米NYダウ200ドル超安を嫌気して240円超の下げ幅となり、5月19日以来の1万9486円の安値を付けた。ただ、日4-6月期GDP速報値が予想を上回ったこともあり、売り一巡後は下げ幅を縮めた。しかし、後場からは買い手控えムードが強まり下げ幅を広げる展開となった。結局、前週末比197円安の1万9537円と4日続落で終了した。

 

東京外国為替市場:米長期金利上昇から底堅い展開

ドル/円は、日経平均株価の下げ渋りから本邦実需勢のドル買いやCTA(商品投資顧問)のドル買いが観測されたとの指摘があった。ただ、日経平均株価の軟調地合いが続き、リスク回避的な円買いは継続しており、クロス円、ドル/円とも目先の上昇は小幅にとどまる。ユーロ/ドルは、ユーロ/円の上昇につれて1.1834ドルまで小幅に上げたが、米長期金利の上昇を横目に1.1809ドルまで上値を切り下がった。

 

日4-6月期GDPの好調を受けて

市場では『4-6月期GDP一次速報値が想定外の高い伸びとなったことは、日本銀行の金融政策に微妙な影響を与えるのではないか』との見方が出ている。為替市場で多少円高に振れていたとしてもGDP成長率に差はなかったとの見方が多く、円安誘導的な金融政策(国債買入などの金融調節)が部分的に修正されてもおかしくないとの声が聞かれている。

 

米テスラの社債発行で米債券需要減退の可能性

電気自動車(EV)のテスラは、同社初となる普通社債の発行条件を発表した。8年物で表面利率は年5.30%。発行額は18億ドル(約1970億円)で、投資家の欧性な需要を受けて当初予定の15億ドルから増額した。8月18日に発行する。

そのため、米債券需要は減退方向にあり、払い込みに備えた債券売り(利回りは上昇)も入りやすい。

 

欧米イベント

○18:00   6月ユーロ圏鉱工業生産(予想:前月比▲0.5%)

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