FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

重要経済指標発表なく材料難の市場展開

本日は欧米市場では重要経済指標の発表はなく、取引材料の乏しい展開が予想される。ただ、昨日のNY市場のように『ムラー特別検察官がトランプ大統領のビジネスに捜査範囲を拡大している』との報道など『ロシアゲート』関連の報道に飛び付く可能性もある。普段では動かないような報道内容でも、材料不足から市場が過剰反応しやすいので注意が必要となる。

 

日経平均株価:小幅な値動きに終始

前日のNYダウの反落や1ドル=111円台の円高を受け投資家心理が悪化し輸出関連株に利益確定売りが広がった。ただ、大きく押す場面もなく終日小幅な値動きとなった。結局、前日比44円安の2万0099円と反落して終了した。

 

東京外国為替市場:ドル/円は具体的な材料乏しく方向感のない動き

ドル/円は、前日NY市場のドル売りの流れを受け継ぎ、111.90円を挟んでもみ合い相場となった。正午にかけては米長期金利が2.26%を割り込んだことでドルは失速した。しかし、日経平均株価の下げ幅縮小すると円売りも観測された。具体的な材料が乏しいなか、積極的な売り買いは手控えられ、方向感の乏しい値動きとなった。ユーロ/ドルは、前日のドラギECB総裁による発言で早期引き締め期待が高まり、ユーロ買い・ドル売り基調が強まった。市場では『週末の利益確定売りなどは観測されていない』と述べ、ユーロの地合いの強さを指摘している。

 

★昨日から為替市場では熱い値動き

日銀金融政策決定会合と黒田日銀総裁の会見を受けて、他の主要中銀との金融政策の方向が全く違うことを確認した。ドル/円は一時112.42円まで上げたものの、NY時間に入ってから再び『ロシアゲート』報道で売られる展開となった。アジア時間では、ジョイスNZ財務相が『NZドルは強いNZ経済を反映している。国内企業は原稿水準のNZドルに上手く対応している』と発言するとNZドル買いが強まった。しかし、デベルRBA総裁候補が『豪州の金利は世界の他の中銀に沿った上昇をする必要はない』などの発言がサプライズとなり、豪ドル/円が1円近い急落となった。為替市場では本日の天気のように、何とも熱い値動きとなっている。

 

来週はユーロから米ドルへの回帰の可能性も

米ドル・ユーロ・円は、ECBやFRBの動向や欧米の経済指標を睨んだ展開が継続しそうだ。来週は25-26日に米FOMCが開催、28日に米4-6月期GDP速報値の発表を控え、市場の目はユーロからドルへ再び回帰する可能性がある。特に米4-6月期GP速報値に関しては、11-3月期からのリバウンドが確認されるととドルの買戻しにつながりやすい。ただ、トランプ米大統領の『ロシアゲート』疑惑が再燃しており、短期的に米政治リスクによるドル売り優勢となる場面があるかもしれないが、下値ではドル買いも根強くあり底堅い展開が予想される。

 

★欧米イベント

○21:30   6月カナダ消費者物価指数(CPI、予想:前月比▲0.1%/前年比1.1%)
○21:30   5月カナダ小売売上高(予想:前月比0.3%/自動車を除く前月比横ばい)
○~22:30   ゼネラル・エレクトリック(GE)第2四半期決算

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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