FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

★独6月卸売物価指数:前月を上回る

ドイツ連邦統計局が発表した6月の独卸売物価指数(WPI)は前月比横ばいとなり、5月の前月比0.7%低下を上回った。前年比では2.5%の上昇となり、5月の前年比3.1%上昇を下回った。

 

★日5月第三次産業指数:市場予想上回る

経済産業省が発表した5月の第三次産業活動指数は前月比0.1%低下となり、市場予想の前月比0.5%低下を上回った。

 

★日経平均株価:円高を嫌気して輸出関連株中心に利益確定売り

朝方はトランプ大統領の長男による『ロシアゲート』再燃やFRB理事のハト派発言に米長期金利上昇一服を受け1ドル=113円台半ばへ円高が進み輸出関連株中心の利益確定売りに押された。後場は、本日予定されているイエレン米FRB議長の議会証言が相場を冷やすとの警戒感から一時134円安まで下げた後は下げ渋りで推移した。結局、前日比97円安の2万0098円と反落して終了した。

 

★東京外国為替市場:ドル/円は113.40円近辺でもみ合う展開

ドル/円は、日経平均株価が軟調地合い継続や欧米株式先物のマイナス圏で、リスク回避のドル売り・円買いに振れやすい地合いが続いた。ただ、米長期金利が2.35%台で下げ渋ったことやNYダウがプラスに転じたことで、足もとでは113.40円付近でもみ合う展開となった。ユーロ/ドルは、一時1.1489ドルと昨年5月5日以来の高値を付ける場面があったが、上値は限定的だった。欧州勢待ちの様相となっている。

 

★米国市場ではイエレン米FRB議長の議会証言:日本時間23:00

21:30の前後以降に証言骨子のテキストが公表される可能性もある。すでに9月以降のバランスシート縮小や12月にかけての利上げについては、一定の織り込みが進捗してきた。前週末の6月雇用統計では改めて平均賃金が伸び悩んだいて、物価の低迷に対する認識が注目点となる。前の判断を踏襲し、『インフレ低迷は携帯電話や医療品などの価格急落による一時的な要因』といった判断が示されると、過度な低インフレ懸念が後退し、ドルの押し目買いにつながりやすい。一方で、11日にはFRBのブレナード理事が、物価低迷に低迷を懸念したほか、12月の利上げについて慎重な発言となった。イエレン米FRB議長も構造的な物価下落について、市場想定以上に警戒感を示すとサプライズとなり、ドル売りにつながる可能性もある。

 

★米国市場では地区連銀の経済報告が公表

最新の6月指標で先行指標であるISM製造業景況指数、遅行指数である雇用統計が共に改善した。年初からのドル安や長期金利低下、ガソリンなどの資源価格の下落のほか、世界経済の持ち直しなどもあって過度な減速懸念は一服している。そのため、景気判断での前向きな見通しが注目される。一方で、自動車販売や住宅販売などで、循環回復のピークアウトが懸念され始めた。米国では構造的な物価下落の圧力が根強く、最新の物価情勢を巡る判断も注目される。

 

★欧米イベント

○15:00   6月独卸売物価指数(WPI)
○16:00   1-3月期南アフリカ経済研究所(BER)消費者信頼感指数
○17:00   ビスコ・イタリア中銀総裁、講演
○17:30   6月英雇用統計
○17:30   3-5月英失業率(ILO方式、予想:4.6%)
○18:00   5月ユーロ圏鉱工業生産(予想:前月比1.0%)
○20:00   MBA住宅ローン申請指数
○21:30   米連邦準備理事会(FRB)、イエレンFRB議長の準備原稿を公表
○23:00   カナダ銀行(BOC、中央銀行)、政策金利発表(予想:0.75%に引き上げ)
○23:00   イエレンFRB議長、米下院金融サービス委員会で証言
○23:30   EIA週間在庫統計
○13日00:15   ポロズBOC総裁、記者会見
○13日02:00   米財務省、10年債(200億ドル)入札
13日03:00   米地区連銀経済報告(ベージュブック)
13日03:15   ジョージ米カンザスシティー連銀総裁、講演

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

カテゴリー

カレンダー

5月 2024
« 1月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ページの先頭へ