★日経平均株価:円安を好感した買い広がる
小安く始まったものの、外国為替市場で円安が進むと輸出関連株に買いが入り、指数を押し上げた。また、前日の米ナスダックが上昇した流れを受けたハイテク株の一角が買われ前場引けにかけて上げ幅を拡大した。後場は1ドル=114円半ばへの円安を好感した買いが広がり上げ幅を拡大した。結局、前日比115円高の2万0195円と続伸して取引を終了した。
★東京外国為替市場:米長期金利上昇で全般ドル買い
ドル/円は仲値後は利益確定売りに押されて一時114.08円近辺まで下げたものの、その後は日経平均株価が底堅く推移したことなどを受けて反発した。米長期金利が上昇したことを背景にドル買いが進行した。目先のレジスタンスラインとして意識されていた5月11日高値の114.37円を上抜けると114.45円と3月15日以来の高値を付けた。ユーロ/ドルは、米長期金利やドル/円の上昇に伴って一時1.1383ドルまで下押しした。
★12日に予定されるカナダ中央銀行の政策会合
カナダ中央銀行では3日、ポロズ総裁が『カナダでは需給ギャップ縮小に伴い、インフレが2018年上期は上向き過程にある』と発言したほか、7日には6月のカナダ雇用指標が改善しており、利上げ観測がくすぶっている。12日にかけてはカナダドルの押し目買い地合いが支援される一方、実際の利上げとなれば短期的な材料出尽くし、あるいは次回以降に利上げ持ち越しとなれば、短期調整的なカナダドル安の可能性もある。
★イエレン米FRB議長の議会証言とFRBメンバーの講演に注目
12-13日のイエレン米FRB議長の議会証言やFRBメンバーの講演が注目されている。前週末の米6月雇用統計では非農業部門雇用者数は予想を上回る改善となる一方で、平均賃金は改めて伸び悩みが示された。賃金の低迷が続く中にあって、FRBメンバーからバランスシート縮小や利上げへの前のめり発言が見られると、米国の株安や景気減速を促すリスクをはらんでいる。為替市場では、現在のところは『米債金利の上昇によるドル高』が優勢となっているが、いずれ『米国株の調整下落による円高』に移行する潮流の変化には注意が必要となる。
★米国市場では5月の雇用動態調査(JOLT)が公表される
米国では3月以降、金利低下やドル安、ガソリンなど資源価格の下落が景気を下支えしており、完全雇用の広がりとあいまって、労働市場のタイト化持続が注目される。しかし、米国経済では先行指標である自動車販売や住宅販売などで、回復ペースが鈍化してきた。米トランプ政権による経済政策も、大幅な遅延や規模縮小の懸念が高まっており、改めて『遅行指標』である雇用指標で伸び率の鈍化が示される可能性も残る。
★欧米イベント
○18:00 ホールデン英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○20:00 ブロードベント・イングランド銀行(BOE)副総裁、講演
○21:00 クーレ欧州中央銀行(ECB)理事、講演
○21:15 6月カナダ住宅着工件数(予想:20万件)
○23:00 5月米卸売在庫(予想:前月比0.3%)
○12日01:00 ブレイナード米連邦準備理事会(FRB)理事、講演
○12日02:00 米財務省、3年債(240億ドル)入札
○欧州連合(EU)財務相理事会
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