FITS エコノミックレポート

★独5月小売売上高指数：市場予想上回る

ドイツの5月小売売上高は前月比+0.5%、前年比+4.8%となり、市場予想の前月比+0.3%、前年比+2.8%を上回った。

 

★日5月自動車生産実績：前年比上回る

日本自動車工業会がまとめた5月自動車生産者実績によると、四輪車生産台数は693,013台、前年比+5.5%となった。

 

★日経平均株価：押し目買いで2万円台で終了

前日の米国株式市場でハイテク株安が進んだことが嫌気され、半導体関連株が大幅に下落した。また、為替市場で1ドル＝111円台への円高・ドル安が進んだことも投資家心理を冷やし、一時2万円を割り込んだが下値では押し目買いに下げ幅を縮めた。結局、前日比186円安の2万0033円と反落して終了した。

 

★東京外国為替市場：日本株安でドルの上値重い

ドル/円は、戻りの鈍さを嫌気したドル売りに押された。市場では『米系短期勢からのドル売りが観測された』との指摘もあり、昨日安値の111.81円を下抜けすると目先のストップロスを誘発し、一時111.70円台前半まで下押す場面もあった。しかし、100日線（111.84円）が目先のサポートラインとして意識され下値は堅かった。ユーロ/ドルは、昨日高値の1.1445ドル手前で上値の重さを確認すると、米長期金利の上昇につれて1.1420ドル台まで下押しした。

 

★米国市場では5月の個人支出が公表

5月の小売売上高は前月比▲0.3%の減少となり、4月の+0.4%から悪化した。2016年1月以降で最も大きな落ち込みとなった。自動車や電気製品など幅広い分野で売上高が低迷した。賃金の伸び悩みやトランプ政権の政策遅延や規模縮小への懸念などもあり、個人支出も減速が警戒される。ただ、5月の小売低迷はガソリン価格の下落によるガソリンスタンドの売上減少などが影響しており、こうした特殊要因を除くと懸念ほど悪化しない可能性もある。

 

★米国市場では5月のPCE(個人消費支出）デフレーターが公表

原油価格が下落したほか、賃金伸び悩みなどもあって物価の低迷が持続している。携帯電話や医薬品関連などの価格下落圧力も根強く、インフレ指標は低下持続が見込まれている。参考となる4月実績は前年同月比+1.5%で上昇率は3月実績の+1.6%を下回った。5月については消費者物価指数の伸びが鈍化している。

 

★米国市場では6月ミシガン大学消費者信頼感指数が公表

6月指標ではコンファレンスボードの調査による消費者信頼感指数が118.9となり、市場予想の116.0や前月修正値の117.6を上回る打たれ強さを示した。雇用の改善維持のほか、金利低下やガソリン価格の下落、株高による資産効果の持続などが、米国の消費マインドの下支え要因として注目される。ただ、米国では自動車販売などが息切れとなるなど、循環的な景気減速が警戒され始めた。そのため、改めて消費マインドの回復ペースが鈍化してくるリスクも残っている。

 

★欧米イベント

○15:00　　　5月独小売売上高指数（予想：前月比0.3％）
○15:00　　　5月南アフリカマネーサプライＭ３（予想：前年比5.60％）
○15:45　　　6月仏消費者物価指数（ＣＰＩ）速報値（予想：前月比横ばい）
○15:45　　　5月仏卸売物価指数（ＰＰＩ）
○15:45　　　5月仏消費支出（予想：前月比0.5％）
○16:00　　　6月スイスＫＯＦ景気先行指数（予想：102.5）
○16:55　　　6月独雇用統計（予想：失業率5.7％／失業者数変化▲1万人）
○17:30　　　1－3月期英国内総生産（ＧＤＰ）確定値（予想：前期比0.2％／前年比2.0％）
○17:30　　　1－3月期英経常収支（予想：169億ポンドの赤字）
○18:00　　　6月ユーロ圏消費者物価指数（ＨＩＣＰ）速報値（予想：前年比1.2％）
○19:00　　　外国為替平衡操作の実施状況（介入実績）
○19:30　　　ラウテンシュレーガー欧州中央銀行（ＥＣＢ）専務理事、講演
○21:00　　　5月南アフリカ貿易収支（予想：93億ランドの黒字）
○21:30　　　5月米個人消費支出（ＰＣＥ、予想：前月比0.1％）
個人所得（予想：前月比0.3％）
ＰＣＥコアデフレータ（予想：前月比0.1％）
○21:30　　　4月カナダＧＤＰ（予想：前月比0.2％）
○21:30　　　5月カナダ鉱工業製品価格（予想：前月比0.4％）
○21:30　　　5月カナダ原料価格指数（予想：前月比横ばい）
○22:45　　　6月米シカゴ購買部協会景気指数（予想：58.0）
○23:00　　　6月米消費者態度指数（ミシガン大調べ、確報値、予想：94.5）
○米韓首脳会談（ワシントン）