FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

★独5月輸入物価指数:市場予想を下回る

5月の独輸入物価指数は前月比で1.0%低下、前年同月比で4.1%上昇となり、市場予想の前月比0.6%低下や前年同月比4.6%上昇をいずれも下回った、

指標発表後は若干であるがユーロが売られた。

 

★日6月中小企業景況判断市場予想通り

商工中金がまとめた6月中小企業景況判断は49.2となり、市場と通りとなった。5月の48.9を上回った。

 

★日経平均株価:引けにかけて下げ幅拡大

前日の米ハイテク株安を嫌気し、電気機器や半導体関連株などが利益確定売りに押された。一方、外国為替市場での円安進行が投資家心理を支えた面もあり、下値も限定的となったが、引けにかけて弱含む展開となった。結局、前日比94円安の2万0130円と4日ぶりに反落して取引を終了した。

 

★東京外国為替市場:ユーロ買い継続でドル/円も底堅い

ドル/円は、112円台を維持するなど底堅い値動きが続いた。日経平均先物が前日終値を上回っており、日経平均株価の反転を期待したドル買い・円売りが観測されている。一部市場では『アジア市場で112円台を維持できれば、ドル/円は欧米市場で上昇基調が強まる可能性がある』との見方もあった。引けにかけて日経平均株価が下げ幅を広げたこともあいr、買い戻しの勢いも限られた。ユーロ/ドルは、目立った手掛かり材料は伝わらなかったが、15時前から買いが強まり、一時1.1366ドルと昨年8月18日以来の高値を更新した。

 

★ポンドは戻り基調だが英政権内に亀裂で先行きにリスク

ポンドは6月12日がボトムとなり、戻り基調となっている。しかし、英国がEU離脱時に移行期間を設けるべきかを巡り、デービスEU離脱担当相とハモンド財務相の間に摩擦が生じている。移行期間でEUと合意期間を結べば、英国は離脱後もEU関税同盟に数年とどまり得るが、合意を目指すべきかでハモンド財務相の立場は一貫していないと、デービス離脱担当相が批判した。英政権ないでのリスクが高まっていることから、ポンドの急落には注意が必要となる。

 

★ドラギECB総裁のタカ派発言の余波継続

昨日のドラギECB総裁の発言の余波にしばしユーロが上値トライしやすい相場環境となっている。しかし、FRBメンバーなど世界の中銀から発信されているメッセージと同じ内容に過ぎない。今までハト派発言を繰り返してきたドラギECB総裁だっただけに反応が大きかった。中長期的にユーロ高が継続するにはユーロ圏内の経済指標の強さが重要となる。6月30日に公表されるユーロ圏6月コアCPIデータが市場の期待値に則した数値となるかが注目される。

 

★米国市場では5月中古住宅販売成約数が公表

参考となる4月は前月比▲1.35%の減少となったほか、3月も▲0.89%に落ち込んでいた。過去2カ月連続の低迷により、5月はテクニカルな反動回復が期待されやすい。米国では5月にかけて長期金利が低下しており、住宅ローン金利も下押し下げられてきた。雇用指標も底堅さをみせていることから、住宅市場の底堅さが注目される。しかし、中古住宅市場割安物件の在庫の減少が問題になっている。住宅価格は全般的に値上がりしており、賃金の低迷の見合いで住宅販売の回復ペース自体は鈍化傾向のある。

 

★欧米イベント

○15:00   5月独輸入物価指数(予想:前月比▲0.6%/前年比4.6%)
○15:00   6月英ネーションワイド住宅価格指数(予想:前月比0.1%)
○15:45   6月仏消費者信頼感指数(予想:103)
○16:30   ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁、講演
○17:00   5月ユーロ圏マネーサプライM3(予想:前年比5.0%)
○20:00   MBA住宅ローン申請指数
○22:30   ポロズ・カナダ銀行(中央銀行、BOC)総裁、カーニー・イングランド銀行(BOE)総裁、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、パネルディスカッションに参加
○23:00   5月米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数、予想:前月比1.0%)
○23:30   EIA週間在庫統計
○29日02:00   米財務省、7年債(280億ドル)入札
○夏季ダボス会議(中国・大連、29日まで)

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