FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

★中国5月工業利益:前年比を大きく上回る

中国の5月工業利益は前年比+16.7%となった。4月は前年比+14.0%だった。

 

★日経平均株価:一時年初来高値を上回る

NYダウの反発や1ドル=112円台への円安を受けて投資家心理が改善し電機や自動車など輸出関連株中心の買いが優勢となった。一時97円高の2万0250円と年初来高値を上回ったが利益確定売りに押され上げ幅を縮小した。結局、前日比71円高の2万0225円と3日続伸して取引が終了した。

 

★東京外国為替市場:ドル/円は上値が重い展開

ドル/円は、市場では『本邦実需からのドル買いが観測された』との指摘があり、一時112.07円まで値を上げた。しかし、5月24日の高値112.12円が目先のレジスタンスとして意識されると111.80円台まで利食い売りに押された。午前に上値重さを確認すると利益確定売りに押されて一時111.76円まで値を下げた。しかし、日経平均株価が底堅く推移したことを支えにした買いも入るなど、一方的な売りが進む展開にはならなかった。ユーロ/ドルは、ドル/円の下落に伴う買いが入り、一時1.1196ドルまで上昇する場面も見られた。

 

★米債券先物買い(ロング)ポジションに過熱感も

債券相場ではイールドのフラット化が目立つ。政策金利が急伸しる可能性は少ないとの見方から、長期金利が上げ渋ると同時に、短期債も低水準にとどまる利回り格差が縮小している。米シカゴ商品取引所の投機的な米10年債ポジションは、ロングとショートの合計に占めるロング比率が6月29日週に61.9%となった。(前週は59.9%)直近高値である5月23日週の61.8%を上回り、2012年12月以来の高水準を記録している。ロング膨張に過熱感があり、海外勢の4-6月や1-6月の期末、7月4日の米国独立記念日休場などを前にしたポジション調整とロング整理には注意が必要となる。

 

★米国市場では6月消費者信頼感指数が公表

米国では雇用改善でも賃金の伸び悩みが続いているほか、先行指標ベースでの景気回復の鈍化を受けて先行き家計環境の悪化が警戒され始めた。米トランプ政権による減税などの政策期待も大幅な遅延と規模縮小懸念が高まっており、消費者マインドには悪材料となりやすい。ただ、米国では金利低下やガソリンなどの資源下落が内需の下支え要因となっている。そのため、懸念ほどには悪化しない可能性もある。

 

★欧米イベント

○17:00   ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、講演
○17:05   ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁、講演
○19:00   カーニー・イングランド銀行(BOE)総裁、半期金融安定報告書公表後に記者会見
○22:00   4月米ケース・シラー住宅価格指数(予想:前年比5.9%)
○23:00   6月米消費者信頼感指数(予想:116.0)
○23:00   6月米リッチモンド連銀製造業景気指数(予想:6)
○24:00   ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、講演
○28日02:00   イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長、講演
○28日02:00   米財務省、5年債(340億ドル)入札
○夏季ダボス会議(中国・大連、29日まで)

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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