FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

★欧米市場では売買材料不足

本日の欧米市場では、重要経済指標の発表がないことから売買材料不足感が否めない。強いて言えば、FOMCの投票権を持つダドリー・NY連銀総裁の講演が材料視されやすい。今後の利上げや資産縮小のスケジュール、景気と物価の現状判断となる内容で為替市場が動く可能性には注意が必要。

 

★日経平均株価:節目の2万円台回復も上値重い

外国為替市場で1ドル=111円台前半への円安が投資家心理を改善させ、輸送用機器等に買いが入った。さらに前週まで伸び悩んでいたハイテク関連株に買い戻しが入ったほか、ソフトバンクなど値がさ株の上昇が大きかった。ただ、円安が一服すると上げ幅を縮めた。結局、前週末比124円高の2万0067円と続伸して取引を終了した。

 

★東京外国為替市場:材料不足から111.00円を挟んだ動き

ドル/円は、一時111.13円まで上げたものの、一目均衡表の基準線が位置する111.32円や前週末の高値111.41円が目先のレジスタンスとして意識されるとやや上値を切り下げた。米長期金利が朝方から2.16%近辺まで持ち直しており、ドル買いが継続している。ただ、日経平均株価が伸び悩んだことから、リスク選好的な円売りも強まらない展開となった。ユーロ/ドルは、1.1190ドル台でのもみ合い商状となり、欧州勢の参入待ちの様相となっている。

 

★中国の不動産バブルは継続中:金融引き締めに動く可能性も

中国5月の新築住宅価格は、70都市中56都市で前月比上昇、69都市で前年同月い上昇となった。中国政府が不動産バブルを抑え込む可能性が高く、金融引き締め方向に舵をとる可能性がある。そたのめ、上海総合株価指数の値動きには注意が必要となってくる。

 

有志連合空軍がシリア戦闘機を撃墜:現状原油価格に影響なし

SANA通信によると、米国率いる有志連合の空軍が、シリア北部ラッカでシリアの戦闘機を撃墜した。シリア軍司令部が18日に発表した声明によると、戦闘機は同地域でシリア軍と義勇軍が行っているテロ組織『イスラム国』に対する作戦に参加していた。撃墜が友軍誤射かどうかはわかっていない。なお、報道によると、シリア軍司令部は『このあからさまな敵対行為は、米国とテロリスト(イスラム国)の間に連携が存在するといういかなる疑いもこれ以上残さない。米国は同組織を利用している』との見解を表明している。

 

★材料不足時にこそ実需の動きが反映される

フランス下院の決選投票も予想通りの結果となった。早朝のオセアニア時間帯ではユーロ/ドルが買われる場面もみられたものの、その後は材料不足なか、値動きの緩慢な状況が続いている。ドル/円も111円前後の動きとなっているものの、値動き自身は緩慢さが目立っている。売買の材料不足の時こそ、本来の需給関係などが反映される。ドルを買いたい向きと売りたい向きのどちらが勢力を増しているのかといった本来の実需の動きが市場に反映されてくるかもしれない。

 

★欧米イベント

○18:00   4月ユーロ圏建設支出
○21:00   ダドリー米ニューヨーク連銀総裁、講演

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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