FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

★日経平均株価:黒田総裁会見や週末控え上げ幅縮小

前場は英ポンド急伸や米国利上げ継続見通しから円安が進み輸出関連株に採算改善期待の買いに上げ幅を広げた。ただ、黒田日銀総裁の会見や週末を控え、利益確定やポジション調整の売りに押され日経平均株価は上げ幅を縮小した。結局、前日比111円高の1万9943円と5日ぶりに反発して終了した。

 

東京外国為替市場:リスク選好で111円台回復

ドル/円は、株高を支えにしたドル買いの流れが継続した。市場では『米系ファンドからの買いが観測されている』との指摘もあり、112.27円近辺まで値を上げた。ただ、日経平均株価が引けにかけて上げ幅を縮小したことから、111.06円近辺まで上値が切り下がった。なお、日銀は15-16日に開いた金融政策決定会合を決めたが、市場予想通りであったものの一旦ドル売りとなりその後はジリ高となった。ユーロ/ドルは、1.115ドルを挟んだ小動きに終始した。欧州勢参入待ちの様相となっている。

 

★日銀金融政策決定会合結果:現状維持

日銀の金融政策決定会合では『10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう、長期国債の買入をを行う。買い入れ額については、概ね現状程度の買入ペース(保有残高の増加額年間約80兆円)をめどとしつつ、金利操作方針を実現するよう運営する』との目標を維持することを決めたと発表した。また、『日本銀行当座預金のうち政策金利残高に▲0.1%のマイナス金利を運用する』との目標を維持しることを決めたと発表した。声明では『個人消費は底堅さを増している』『海外経済、総じてみれば緩やかな成長が続いている』などと伝わった。

 

★米国市場では5月の住宅着工件数が公表

先行指標となる住宅着工許可件数は、4月に前月比▲2.4%と減速した。昨年後半からの金利上昇を受けた住宅ローン金利の切り上がりのほか、住宅価格の上昇や建築コストの上昇などが悪材料となっている。トランプ政権の財政策の遅延や縮小懸念なども米国の住宅市場の重しとなってきている。ただ、5月は金利上昇が一服となったことや、自動車販売も急減に歯止めがかかってきている。また、FRBによる利上げ継続や金利上昇への警戒感もあり、『駆け込み』による住宅の購入や建築の前倒しも注目される。

 

★米国市場では6月ミシガン大学消費者信頼感指数が公表

6月の指標ではフィラデルフィア連銀、NY連銀の製造業景況指数が市場予想を上回る底堅さを示した。米国では金利低下やガソリン価格の下落などが景気を下支えしており、雇用改善や地政学リスク一服もあって、消費者信頼感指数も耐久力が注目される。参考となる5月の確報値は97.1で市場予想を下回った。6月については、5月実績と同水準の数値が予想される。

 

★欧米イベント

○18:00   5月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値(予想:前年比1.4%)
○19:30   ロシア中銀、政策金利発表(予想:9.00%に引き下げ)
○21:30   4月対カナダ証券投資
○21:30   5月米住宅着工件数(予想:122万件、前月比4.1%)
建設許可件数(予想:124万9000件、前月比1.7%)
○23:00   5月米労働市場情勢指数(LMCI、予想:3.0)
○23:00   6月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値、予想:97.0)
○17日01:45   カプラン米ダラス連銀総裁、講演
○欧州連合(EU)財務相理事会(ルクセンブルク)
○南アフリカ(青年の日)、休場
○18日 仏下院選決選投票

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