★独5月卸売物価指数:前月比でマイナス
ドイツの5月卸売物指数は前月比▲0.7%、前年比+3.1%となった。4月は前月比+0.3%、前年比+4.7%だった。
★日経平均株価:様子見ムード強く小幅な動きに終始
米ハイテク株が下落した影響からソフトバンクなどが売られたほか、法人企業景気予測調査で大企業景況感の悪化が重しとなる半面、出遅れ感のある資源株や不動産株には買いが入り相場の下値は限られた。結局、前日比9円安の1万9898円と小幅続落で終了した。
★東京外国為替市場:FOMCを控えて様子見ムード強い展開
ドル/円は、日経平均株価が一時持ち直したことで110.10円まで上昇したが、日経平均の買いが長続きしなかったことから徐々に上値が重くなった。市場では『米系短期勢からの買い戻しが目立った程度で、総じて様子見ムードが強かった』との指摘があった。ユーロ/ドルは、ユーロクロスの軟調地合いが続いた影響から、昨日安値1.1191ドルを下抜けて一時1.1185ドルまで下押ししたものの、その後は売りも一服した。
★米実質金利上昇がドル安・円高を抑制
米国指標物価指数では、インフレの低下が警戒されている。物価の下落は『名目金利-物価変動率』で算出される実質金利の押し上げを通じてドルの下支え要因となる。米4月コアCPIは+1.9%となり、4月に米長期金利は月間最低で2.16%に低下したが、『10年債金利-コアCPI前年比』の実質金利は0.26%となり、直近最低である昨年7月のマイナス0.88%から切り上がってきた。こうした米国での実質金利上昇が、ドル/円での『前年比ドル高』の基調を底流部分でサポートしている。一方日本の10年債金利は5月に月間最高でも0.058%ににとどまっており、実質金利はマイナス2.02%方向へと押し下げられている。米国では名目ベースの金利低下がドル戻り売り圧力となっているが、実質金利は上昇へと転じており、日本の実質金利低下とあいまって、ドル/円では過度なドル安・円高が抑制されている。
★FOMCの焦点は:利上げは織り込み済み
13-14日の米FRBによるFOMCでは、すでに利上げ実施は織り込まれている。焦点は①当面の景気・物価見通しやトランプ政権の経済政策に対する考え方、②次回以降の利上げスケジュール、③バランスシート縮小の開始時期や具体的な手法などとなっている。米国では、景気減速やインフレ再低下、トランプ政権の政策停滞が懸念され始めている。そのため、声明やイエレンFRB議長の会見で慎重スタンス(ハト派)がドル安要因として警戒される。過去の利上げ決定後は、ドル安や日本株安と円高が進むことが起こっている。
★米国市場では5月の生産者物価指数(PPI)が公表
5月の米ISM製造業景況指数では『仕入価格』が60.5となり、3月の70.5や4月の68.5から大きく低下した。原油などの資源反落のほか、米国では平均賃金が伸び悩んでいて、改めて物価の下落圧力が意識されやすい。一方で、昨年まで米国の物価を押し下げてたドル高については、年初からドル反落している。すでに米国の物価指標は低迷が織り込まれていることから、少しでも下げ止まる場合が波乱シナリオとして注視される。
★欧米イベント
○15:00 5月独卸売物価指数(WPI)
○16:10 バイトマン独連銀総裁、講演
○17:30 5月英消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.2%/前年比2.7%)
小売物価指数(RPI、予想:前月比0.3%/前年比3.5%)
○17:30 5月英卸売物価指数(PPI、食品とエネルギーを除くコア指数、予想:前年比2.9%)
○18:00 6月独ZEW景況感指数(予想:21.7)
○18:00 6月ユーロ圏ZEW景況感指数
○21:30 5月米卸売物価指数(PPI、予想:前月比横ばい)
食品とエネルギーを除くコア指数(予想:前月比0.1%)
○14日02:00 米財務省、30年債(120億ドル)入札
○米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目
○セッションズ米司法長官、米上院情報委員会で証言
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