FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

★日経平均株価:2万円台で底堅い展開

朝方は外国為替市場での円高進行を嫌気して70円超安まで売りが先行した。ただ、売り一巡後、市場では『国内機関投資家から買いが観測された』との指摘があり、プラス圏を回復した。引けにかけて利益確定売りに押され、結局、前週末比6円安の1万0170円と3日ぶりに反落して終了した。先週末にかけて大幅上昇したにも関わらず、リスク回避的な動きのなか底堅い展開だった。

 

★東京外国為替市場:ドルは終日狭いレンジ内での値動き

ドル/円は、日経平均株価が2万円台を維持したことで、ドルの下値は堅かった。ただ、日本株はマイナス圏推移したことで、ドル買いは仕掛けづらい展開となり、上値も重い展開となった。米著期金利が上昇したことを支えに一時110.73円まで小幅に買われたが、ついづいする動きも限られた。ユーロ/ドルは、ドル/円の上昇やユーロクロスの下落をながめ、一時1.1214ドルまでじわりと下げた。欧州勢参入待ちの様相となっている。欧州市場で週末の米5月雇用統計の結果が消化がされる展開に。

 

 

★カタール断交報道で原油反発:中東情勢の不透明感強まる

先週末にトランプ米大統領の『パリ協定』離脱表明や米リグ稼働数20週連続増による米原油生産増加に伴う需給悪化が売り材料視された。しかし、本日になって、バーレン、サウジアラビア、エジプト、UAEがカタールに対して断交を通告した。カタールがイランとの関係やイスラム同胞団への支援を切っ掛けに始まった危機が深刻化したと伝えられた。そのため、中東情勢の不透明感と中東産の原油の供給動向が懸念され時間外取引のNY原油は反発地合いとなっている。

 

★米国市場では5月の労働市場情勢指数が公表

5月の雇用統計では、市場予想を下回る減速となった。米国では完全雇用の広がりで労働市場がひっ迫化しており、新規の雇用拡大の受け皿が減少傾向にある。米トランプ政権の政策停滞懸念や自動車販売の減速などもあり、改めて雇用拡大余地の狭まりが示される可能性がある。5月は長期金利の低下やガソリンなどの資源下落もあり、米国の内需を下支えしている。そのため、懸念ほどには減速リスクが示されない可能性がある。

 

★米国市場では5月ISM非製造業景況指数が公表

5月分ではISM製造業景況指数が54.9となり、市場予想と4月分の54.8を小幅に上回った。5月は金利低下やガソリンなどの資源下落、株価の過去最高値維持を受けた資産効果などが、米国の非製造業サービス部門の下支え要因として注目されやすい。参考となる4月実績は57.5に改善した。『事業活動・生産』は62.4、『新規受注』は63.2でいずれも大幅に上昇した。5月については新規受注が4月並みの水準になるとみられているが、その他の項目はやや伸び悩むとみられている。

 

★欧米イベント

○16:50   5月仏サービス部門PMI改定値(予想:58.0)
○16:55   5月独サービス部門PMI改定値(予想:55.2)
○17:00   5月ユーロ圏サービス部門PMI改定値(予想:56.2)
○17:30   5月英サービス部門PMI(予想:55.0)
○21:30   1-3月期米非農業部門労働生産性改定値(予想:前期比▲0.2%)
○23:00   5月米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業指数(総合、予想:57.1)
○23:00   5月米労働市場情勢指数(LMCI、予想:3.0)
○23:00   4月米製造業新規受注(予想:前月比▲0.2%)
○ドイツ、スイス(聖霊降臨祭月曜日)、休場

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

カテゴリー

カレンダー

5月 2024
« 1月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ページの先頭へ