FITS エコノミックレポート

★日2月第三次産業指数：市場予想下回る

経済産業省発表した2月の第三次産業活動指数は前月比02%上昇となり、市場予想の前月比0.3%上昇を下回った。

 

★日経平均株価：円安やリスク回避後退で買い優勢

前場は米財務長官が20日『年内の税制改革実施を目指す』と発言したことで、政策推進期待に前日のNYダウが174ドル高の大幅反発に1ドル＝109円台前半の円安も追い風となりリスク選好の買いが優勢となった。最新の世論調査で仏大統領選への懸念が後退し円高一服や国内年季の押し目買いに堅調推移した。結局、前日比190円高の1万8620円で取引が終了した。

 

★東京外国為替市場：ドル/円は109円前半でもみ合い商状

ドル/円は、週末の仏大統領選を控え、積極的に動きづらい展開となっている。朝方に国内勢の買いが入り、109.42円まで値を切り上げた。その後は利益確定売りにより下げに転じ、109円前半での推移が続いた。引き続き200日移動平均線が下値支持ラインとして意識され、下値は堅そう。ただ、週末のフランス大統領選を控え積極的に仕掛けづらい地合いで目先の値動きは限定的となりそうだ。ユーロ/ドルは、朝方から1.07ドル台前半でのもみ合いに終始しした。欧州勢参入待ちの様相となっている。

 

 

★トランプ政権の政策期待復活なるか

トランプ大統領は20日、来週中にオバマケア見直し新法案や暫定予算の期限切れに伴う政府機関閉鎖の回避を決めると表明した。ムニューシン米財務長官は国際金融協会のイベントで講演し、『税制改革の実現が年末まではかからないと見込んでいる』と述べ年内の減税法案の成立を目指す以降を表明、コーン国家経済会議委員長も税制改革やインフラ投資の促進を急ぐ考えを強調した。トランプ減税やインフラ投資への経済チームの言及は政権発足100日の節目を前に政策推進アピールする狙いがある。

 

★ムニューシン米財務長官の手腕を見極める

ムニューシン米財務長官は20を超える諸国と、2国間の貿易協議を予定している。米財務長官はイベントで、税制改革案の成立に向けてかなり楽観的な見解を示した。税制改革では、①個人の税制簡略化を目標とする。現在の7段階に分かれている層を、3、4段階にする。②減税による歳入の減少を成長拡大などで補う。③国境税に関しては賛否両論、国境税による通貨への影響を懸念などが明らかになった。28日にも予算が失効するため一部政府機関の閉鎖を回避するための処置が早急に必要となる。

 

★米国市場では3月の中古住宅販売が公表

先行指標となる中古住宅販売成約指数は2月に前月比+5.5%となり、2010年7月以来の大幅な伸びを記録した。冬季による買い控えの反動のほか、雇用改善、金利上昇前の駆け込み需要などが支援材料となっている。賃貸家賃価格が大幅に上昇してきたことも、中古販売を支援している。参考となる2月実績は前月比▲3.7%、548万戸となり、市場予想を下回った。ただ、中古住宅化価格の中央値は前年同月比+7.7%、在庫は前年同月比▲6.4%。販売戸数の減少は在庫減少も関係している。

 

★欧米イベント

○16:00　　　4月仏製造業購買担当者景気指数（ＰＭＩ）速報値（予想：53.1）
○16:00　　　4月仏サービス部門ＰＭＩ速報値（予想：57.0）
○16:30　　　4月独製造業ＰＭＩ速報値（予想：58.0）
○16:30　　　4月独サービス部門ＰＭＩ速報値（予想：55.5）
○17:00　　　4月ユーロ圏製造業ＰＭＩ速報値（予想：56.0）
○17:00　　　4月ユーロ圏サービス部門ＰＭＩ速報値（予想：55.9）
○17:00　　　2月ユーロ圏経常収支（季節調整済み）
○17:30　　　3月英小売売上高指数（自動車燃料含む、予想：前月比▲0.5％／前年比3.3％）
○17:30　　　3月香港消費者物価指数（ＣＰＩ、予想：前年同月比0.5％）
○20:45　　　サンダース英中銀金融政策委員会（ＭＰＣ）委員、講演
○～21:30　　　ゼネラル・エレクトリック（ＧＥ）第1四半期決算
○21:30　　　3月カナダＣＰＩ（予想：前月比0.4％／前年比1.8％）
○22:30　　　カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、講演
○23:00　　　3月米中古住宅販売件数（予想：前月比2.2％／年率換算560万件）
○ブラジル（チラデンテスの日）、休場
○20カ国・地域（Ｇ20）財務相・中央銀行総裁会議（ワシントン、最終日）
○国際通貨基金（ＩＭＦ）・世界銀行春季会合（ワシントン、23日まで）
○23日　フランス大統領選第1回投票