★日経平均株価:戻り待ちの売りに上値重い展開
前日の米国株が大幅に上昇したほか、外国為替市場での円高一服を好感して買いが先行した。一時190円超上昇したものの、その後は次第に戻り売りが優勢となった。後場では、円安の一服や『日米経済対話』にらみの買い見送りムードが一段と強まり、一時上げ幅を7円高まで縮めた。結局、前日比63円高の1万8418円と続伸して取引を終えた。
★東京外国為替市場:リスク回避の円買いがやや後退
ドル/円は、日経平均株価が190円超高から上げ幅を縮小するにつれて、109.20円台から108.90円前後まで上値を切り下げる展開となった。ただ、来日中のペンス米副大統領は、北朝鮮に関連し『あらゆる選択肢がある』としながらも、トランプ大統領は日韓米と平和的な解決を模索する決意だ』と述べた。米国は北朝鮮に対する軍事行動を回復する意向とみられ、リスク回避の円買いはやや弱まり109円台を回復した。ユーロ/ドルは、朝方から1.0645ドル前後でのもみ合いが続いた。欧州勢待ちの様相となっている。
★日米経済対話:具体的な討論になるのか
本日『日米経済対話』の初会合が行われ、日本側は麻生副総理、世耕経済産業相、米国側はペンス副大統領、ロス商務長官が出席、マクロ経済政策、インフラ投資やエネルギー分野の協力、貿易・投資ルールの3分野について協議する。特に、トランプ大統領が署名した貿易赤字削減に向けた大統領令を受けて、ロス長官の具体的な要求を見極めたいと様子見ムードが強い。ペンス副大統領の側近であるケネス大統領副補佐官の来日が急きょ取りやめとなる等、米政権の幹部人事遅延の影響と共に、具体的な討論に踏み込めるかは微妙な情勢となっている。
★米国市場では3月の住宅着工件数が公表
住宅着工許可件数は、2月に前月比▲6.2%の減少となった。集合住宅が▲21.6%の大幅減となっており、3月の住宅茶高は下振れが警戒されやすい。昨年11月以降の長期金利上昇や賃金の伸び悩み、住宅建設コストの値上がりなども、住宅市場の勢いを鈍感させる。参考となる2月実績は128.8万戸、前月比+3.0%となり、市場予想を上回り住宅市況は良好であることが確認された。3月については、先行指標である2月の許可件数が減少したことから、2月実績をやや下回る見込み。
★米国市場では3月鉱工業生産が公表
3月分ではISM製造業景況指数の『生産』が57.6となり、2月の62.9から鈍化した。また、参考となる2月実績は前月比+0.1%で製造業は+0.5%だった。昨秋のトランプ政策期待による急回復から、反動減速がみられている。昨年11月からの長期金利の上昇などの影響より、3月は自動車販売にブレーキがかかった。トランプ政権の政策期待のはく落や政策実行の遅延、規模縮小懸念などにより、生産は下振れが警戒されている。ただ、例年に比べて気温の低さが電力やガスの生産を押し上げた可能性もあり、懸念ほど悪化しない可能性もある。
★欧米イベント
○19:45 バンク・オブ・アメリカ(BOA)第1四半期決算
○20:30 ゴールドマン・サックス第1四半期決算
○21:30 2月対カナダ証券投資
○21:30 3月米住宅着工件数(予想:125万件、前月比▲3.0%)
建設許可件数(予想:125万件、前月比2.8%)
○22:00 ジョージ米カンザスシティー連銀総裁、講演
○22:15 3月米鉱工業生産指数(予想:前月比0.4%)
設備稼働率(予想:76.2%)
○19日05:00 IBM第1四半期決算
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