FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

★中国経済指標結果:総じて中国経済は持ち直しの方向に

駐豪kの1-3月期国内総生産(GDP)は前年比+6.9%となり、市場予想の+6.8%をやや上回った。3月鉱工業生産は前年比+7.6%となり、市場予想の+6.3%を上回った。さらに3月小売売上高も前年比+10.9%となり、市場予想の+9.7%を大幅に上回った。

1-3月期GDPなどの指標は上振れたものの、北朝鮮の地政学リスクを嫌気した売りに押され、反応が限定的だった。

 

★日経平均株価:押し目買いで5営業日振り小幅高

北朝鮮を巡る地政学リスクを嫌気して一時110円超下落した。ただ、円高や金利低下がプラスとなる不動産、食料品などの内需株の買いが指数を支え、前場引けにかけては買い戻しが入った。その後は、為替市場が落ち着いたことや押し目買いに上げに転じた。結局、19円高の1万8355円と5営業日振りに反発して終了した。

 

★東京外国為替市場:日経平均持ち直しでドル売りやや後退

ドル/円は、北朝鮮による週末のミサイル発射に関連し、米中両国間で対応を協議するなど緊張が高まっており、週明けアジア市場でのドル/円は日経平均株価の下落を手がかりに108円後半から108円前半に値を下げた。中国の1-3月期GDPが予想を上振れたことで日経平均が下げ渋ったことでドル売り・円買いが弱まった。また、後場の日経平均株価がプラス圏を回復するなど株価の持ち直しが相場を支えた。ユーロ/ドルは、ドル/えの下落につれてユーロ買いが散見され1.0626ドルまで小幅に上げた。

 

★仏大統領選リスク:第1回投票(4月23日)

選挙戦の終盤にきて左翼党のメランション氏が急速に支持率を伸ばしてきており、世論調査ではルペン氏、マクロン氏に次いでメランション氏、フィヨン氏が追い上げる展開となっている。世論調査であり、上位2名がどのような組み合わせになるのかは未知数だが、極右ルペン氏と左翼党でリスボン条約からの脱退とEU加盟条件の見直しを志向するメランション氏が生き残る可能は排除できない状況となっている。ルペン氏とメランション氏の組み合わせは、仏国民とっても究極の選択となり依然として波乱含みに警戒が必要となる。

 

★米国市場では4月のNY製造業景気指数が公表

4月にかけては、トランプ政権による過度な政策期待がはく落してきた。トランプ政権の保護主義への懸念や、シリア・北朝鮮などによる地政学リスクの高まりから、製造業景況指数も昨年11月以降の急回復の反動減速が警戒される。ただ、4月からは長期金利の低下やドル高の是正などが進んだ。また、中国や欧州などの世界経済の持ち直しもあって、過度な下押しは抑制される可能性もある。

 

★米国市場ではNAHBによる4月の住宅市場指数が公表

4月にかけては長期金利が低下したことにより、住宅ローン金利の押し下げ効果もあり、住宅市場の下支え要因となりやすい。また、雇用市場の改善持続や、米FRBの利上げ観測に対する駆け込み需要、春季の温暖期入りなども住宅市場にはプラス要因となる。ただ、トランプ政権に対する政策期待がはく落してきており、3月には自動車販売も急減速している。昨年からの内需回復にも息切れとピークアウトが懸念される。

 

★欧米イベント

○15:15   黒田東彦日銀総裁、あいさつ
○21:30   4月米ニューヨーク連銀製造業景気指数(予想:15.0)
○23:00   4月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数(予想:70)
○18日05:00   2月対米証券投資動向
○18日06:00   フィッシャー米連邦準備理事会(FRB)副議長、講演
○ドイツ、スイス、フランス、英国(以上、イースターマンデー)、南アフリカ(ファミリーデー)、休場

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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