FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

★日3月消費者態度指数:市場予想を上回る

内閣府が発表した3月の消費者動向調査によると、消費者心理を示す消費者態度指数(一般世帯、季節調整値)は43.9となり、前月に比べて0.7ポイントの上昇となり、市場予想の43.4を上回った。

 

★中3月財新メディア非製造業PMI:前月を下回る

中国の3月財新メディア非製造業PMI(購買担当者景気指数)は52.2となり、前月の52.6を下回った。

中国人民銀行は9営業日連続でリバースレポを見送った。中国は金融引き締め気味の金融調節となっており、金利上昇から景気悪化傾向が強まると中国株ショックが再燃する可能性がある。

 

★日経平均株価:円高と地政学的リスクの高まりを嫌気

前日の米国株安や円高に加え北朝鮮の弾道ミサイル発射に伴う米朝関係緊迫化も嫌気され全面安となり取引時間中の年初来の安値を付けた。一時下げ幅を300円超へと広げた後買い戻しの動きとなり下げ幅を縮めた。結局、前日比264円安の1万8597円と大幅反落で終了した。

 

★東京外国為替市場:ドル弱含みもレンジ内でのもみ合い相場

ドル/円は、時間外取引の米長期金利の低下や日経平均株価が330円超下げた影響もあって110.30円台までわずかに弱含んだ。しかし、終日110.40-50円のレンジ相場で終始した。ユーロ/ドルは、対円でドル売りが進んだ流れに沿って一時1.0684ドル前後まで上げたものの、昨年高値の1.0689ドルが上値として意識されると上げ渋る展開となった。欧米勢の参入待ちの様相が濃くなっている。

 

★英国のEU離脱に関する通商交渉は後回しに

EUの欧州議会は5日、英国のEU離脱交渉に関する決議を採択した。トゥスクEU大統領が先週公表したガイドライン草案にほぼ沿った内容となった。決議は離脱条件とEUとの国境、EU市民の権利保障などの問題で『大幅な進展』を確認した後で初めて貿易交渉を開始するとした。通商など英国との将来の関係を巡る交渉について『離脱交渉の十分な進展後』に後回しで行い、平行協議を認めないと規定している。

通商交渉は後回しとなることから、実際には通商交渉は英国がEUが出す条件を呑まないと通商交渉に入れないことを意味している。

 

★6-7日に米中首脳会談が予定:通商摩擦の行方が焦点に

3月31日に米国が抱える巨額の貿易赤字に関する報告書を提出するよう命じる大統領令にトランプ大統領は署名をした。日本も対米国向け貿易黒字を抱えており、米中首脳会談にかけて通商摩擦や政治的なドル安の圧力警戒されている。一方で、中国は米国から通商圧力を回避するため、中国による対米投資の拡大や米国内での雇用創出への貢献、航空機などの米国製品の大量購入を『手土産』にする。米国と中国の両国でのインフラ投資協力も焦点となる。トランプ大統領の圧力が奏功し、中国が貿易不均衡の是正で一定の努力姿勢を示すと過度な通商摩擦の懸念が一服する。

 

★欧米イベント

○15:00   2月独製造業新規受注(予想:前月比4.0%)
○16:00   ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、講演
○16:15   3月スイス消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.2%)
○16:30   プラートECB専務理事、講演
○18:00   インド中銀、金融政策決定会合(予想:6.25%に据え置き)
○18:40   バイトマン独連銀総裁、講演
○20:30   3月米企業の人員削減数(チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマス社調べ)
○20:30   ECB理事会議事要旨(3月9日分)
○20:45   コンスタンシオECB副総裁、講演
○21:30   2月カナダ住宅建設許可件数(予想:前月比1.3%)
○21:30   前週分の米新規失業保険申請件数(予想:25万件)
○22:30   ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁、講演
○米財務省3年、10年、30年債入札条件
○米中首脳会談(フロリダ、7日まで)
○欧州連合(EU)首脳会議

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