FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

★日経平均株価:後場からはプラス圏で推移するも上値重い

前日の欧米株式市場が上昇した流れを引き継ぎ買いが先行した。外国為替市場で円高が一服したことも相場の支えとなった。しかし、5日の米ADP雇用統計や米FOMC議事録、6-7日の米中主脳会談、7日の米雇用統計と言った海外のイベント警戒により、買い一巡後は利益確定売りに押された。ただ、後場からはプラス圏で推移した。結局、前日比51円高の1万8861円と反発して取引を終了した。

 

★東京外国為替市場:ドル:米イベントを控え方向感の欠いた動き

ドル/円は、日経平均株価が方向感を欠くなど手掛かり材料に乏しいなか、国内外からの目立ったフローも観測されず、リスク回避的なドル売り・円買いも強まっていない。引き続きドル買い材料が見当たらず、相場は110円半ばから後半でのレンジ相場となりそうだ。ユーロ/ドルは、時間外の米長期金利がほぼ横ばいで推移したことで、総じてNY終値水準の1.067ドル近辺で、値動きの乏しい展開となった。

 

★米国市場では3月ADP雇用統計が公表

3月指標ではリッチモンド連銀の製造業景況指数(1カ月前との比較)で『雇用者数』が20と前月の10から大きく改善した。直近最高となった2014年9月の15を上回り、1993年の統計開始以降では最高を記録した。現在もなおトランプ政権の政策実行待ちで様子見ムードが強いものの、最新3月指標では昨年後半からの法人建設支出復調と、付随する形での雇用・賃金の遅行改善波及が注目されている。参考となる2月実績は前月比+20.8万人で市場予想を大幅に上回った。また1月実績も上方修正された。3月については新規失業保険申請件数がやや増加していることから、雇用数は2月実績を下回る見込みとなっている。

 

★米国市場では3月ISM非製造業景況指数が公表

3月の米コンファレンス・ボードによる消費者信頼感指数は、2000年12月以来16年ぶりの高水準を記録した。あくまで減税などの先行き期待先行の側面もあるが、『現時点での景況判断』で雇用を十分とする回答は31.7%となり、2月の26.9%から急上昇している。ただ、すでに前月まで大きく改善してきた。3月からはトランプ政権の経済政策に関し、実行遅延や規模縮小の懸念が強まっている。そのため、伸び悩みとなる可能性もある。

 

★米国市場ではFOMC議事録要旨公表(3月14-15日開催分)が公表

この会合では、昨年12月以来となる政策金利引き上げが決定された。この時に声明文は市場ではややハト派寄りと受け止められているが、インフレの認識などで一歩踏み込んだ印象もあり、内容次第では早期利上げ実施への思惑が広がる可能性がある。

 

★欧米イベント

○16:50   3月仏サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値(予想:58.5)
○16:55   3月独サービス部門PMI改定値(予想:55.6)
○17:00   3月ユーロ圏サービス部門PMI改定値(予想:56.5)
○17:30   3月英サービス部門PMI(予想:53.4)
○未定   ポーランド中銀、政策金利発表(予想:1.50%で据え置き)
○20:00   MBA住宅ローン申請指数
○21:15   3月ADP全米雇用報告(予想:18万5000人)
○21:30   ブリハ英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○23:00   3月米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業指数(総合、予想:57.0)
○23:30   EIA週間在庫統計
○6日03:00   米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(3月14-15日分)

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