FITS エコノミックレポート

★日2月新設住宅着工戸数：市場予想を下回る

国土交通省が発表した2月の新設住宅着工戸数は前年同月比で2．6%減となり、市場予想の1．4%減を下回った。

 

★日経平均株価：午後から益出しが活発化で下落

前日の米国株高や良好な中国経済指標を好感した買いが先行した。また1ドル＝112円台の円安に伴う収益改善期待に輸出関連株中心に買いに安心感が広がった。しかし、午後からは期末を控えた国内機関投資家の益出しが活発化して下げに転じた。結局、前日比153円安の1万8909円と反発して取引を終了した。

 

★東京外国為替市場：ドル/円は引けにかけリスク回避の円買い

ドル/円は午前に112.15円まで上昇したものの、市場では『国内輸出企業からドル売りが観測された』との指摘があり一時112円台を割り込んだ。午後からは日経平均株価が上げ渋るなか、朝方から続いていた国内勢による年度末のドル買いが一巡したもよう。海外勢はドル買いから参入する公算だが、市場では『上値の重さが意識されれば売りに転じる可能性もある』との指摘もある。日経平均株価が引けにかけて下落幅を拡大したことで、リスク回避の動きが強まり111.80円台まで下げた。ユーロ/ドルは、手掛かり材料乏しく、ほとんど動きのない展開となった。欧州勢待ちとなっている。

 

★ロンドン・フィキシングに注意：荒れ相場になりやすい

本日は、本邦勢の3月決算末、海外では四半期末で、日本時間24：00のロンドン・フィキシングにおいて、一定のフローが出て為替市場が荒れやすいので注意が必要となる。ただ、どういったポジションの動きが出るかは不透明である。ロンドンの序盤での動きが一定の方向感の思惑となることは留意しておきたい。しかし、この時間帯を通過すると反転する展開となりやすいことにも留意したい。

 

★米国市場では2月の個人支出が公表

2月の小売売上高は前月比で0.1%増え、増加率は市場予想通りとなった。内訳では、建築・園芸・資材が1.8%増となった。家電を扱う店やガソリン給油所は減少した。全体から自動車・関連部品を除いた小売売上高は0.2%増えるという底堅さを見せている。ただ、2月は自動車販売が伸び悩んでいた。ガソリン価格の下落によるガソリンスタンドの売上減少もあって、期待ほどに改善しないリスクも残されている。

 

★米国市場では2月PCEデフレーターが公表

参考となる1月実績は前年比+1.7%で予想通りとなった。消費者物価指数の上昇率は前年比2%台を維持している。2月のコアPCEは1月実績を同水準の伸び率と予想されている。しかし、1月実績をややうア回る可能性は残されている。

 

★米国市場では3月ミシガン大学消費者信頼感指数が公表

3月のコンファレンスボードによる消費者信頼感指数は、2000年12月以来16年ぶりの高水準を記録した。あくまで減税などなどのトランプ政権に関する期待先行の側面もある。現時点での景況判断で雇用を十分とする回答は31.7%となり、2月の26.9%から急上昇している。水準としては2001年8月以来の高さとなってきた。賃金に関係する『所得増加』判断は6カ月後の予想景況ながらも21.5%（2月は19.2%）となり、2006年11月以来の高水準を記録している。

 

★欧米イベント

○15:00　　　2月独小売売上高指数（予想：前月比0.7％）
○15:00　　　3月英ネーションワイド住宅価格指数（予想：前月比0.3％）
○15:45　　　3月仏消費者物価指数（ＣＰＩ）速報値（予想：前月比0.7％）
○15:45　　　2月仏卸売物価指数（ＰＰＩ）
○15:45　　　2月仏消費支出（予想：前月比0.1％）
○16:55　　　3月独雇用統計（予想：失業率5.9％／失業者数変化▲1万人）
○17:30　　　10－12月期英国内総生産（ＧＤＰ）確定値（予想：前期比0.7％／前年比2.0％）
○17:30　　　10－12月期英経常収支（予想：160億ポンドの赤字）
○18:00　　　3月ユーロ圏消費者物価指数（ＨＩＣＰ）速報値（予想：前年比1.8％）
○19:00　　　外国為替平衡操作の実施状況（介入実績）
○21:00　　　2月南アフリカ貿易収支（予想：16億ランドの黒字）
○21:30　　　1月カナダＧＤＰ（予想：前月比0.3％）
○21:30　　　2月米個人消費支出（ＰＣＥ、予想：前月比0.2％）
個人所得（予想：前月比0.4％）
ＰＣＥコアデフレータ（予想：前月比0.2％）
○22:00　　　ダドリー米ニューヨーク連銀総裁、講演
○22:45　　　3月米シカゴ購買部協会景気指数（予想：56.9）
○23:00　　　カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、講演
○23:00　　　3月米消費者態度指数（ミシガン大調べ、確報値、予想：97.6）
○23:30　　　ブラード米セントルイス連銀総裁、講演