FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

★独2月輸入物価指数:予想上回る

独2月輸入物価指数は前月比で0.7%上昇、前年同月いで7.4%上昇した。市場予想は前月比0.4%上昇、前年同月比0.7%上昇をいずれも上回った。

 

★日経平均株価:権利落ち日としては底堅い展開

前日のNYダウの上昇や外国為替市場での円安を背景に買いが強まった。持ち高調整の売りも出たため上値も抑えられたが、3月期末の配当権利落ち分(約130円)を考慮すると底堅い動きとなった。結局、前日比14円高の1万9217円と小幅続伸で終了した。

 

★東京外国為替市場:ドルは手掛かり材料に乏しく値動き鈍い

ドル/円は、米長期金利が2.4%台まで上昇しているほか、前日の海外市場で急反発したことで押し目買いを拾いたい向きが増えるなか、底堅い動きが継続している。日経平均株価がプラス圏を回復した場面では一時111.30円台まで値を上げた。ユーロ/ドルは、引き続き1.08ドル台前半でのもみ合いが継続した。ポンドは、英政府によるEU離脱の通告を控え『ハード・ブレグジット』が意識されポンド売りに振れやすい地合いが続いている。

 

★為替市場では深海から『鯨』現る

NY市場ではドル/円は110円台から大きく買い戻された。市場では、大海原をさまよい続けていた『鯨』が相場が落ち着いてきたことから、一気に潮を吹いて水面上に浮上してきた。昨日好調な米経済指標となったものの、短期筋中心に昨日安値110.15円を下抜けさせるべくドルを売り込む動きが観測されたが、『いくら売ってもドル買いが湧いてきた』ことを確認し、しかもその買い手が『如何にも』なネームだったことが分かると、慌てて買い戻しを余儀なくされた。その後も、110円台半ばの水域で徘徊している『鯨』がしばらく行き場もなく居座っていることから、下押しも限られている状況となっている。市場では『4月新年度入りしてから、案件玉がかなり出てくる』との声もあり、暫くは円高基調が後退する可能性もある。

 

★米税制改革が停滞すると消費に悪影響も

米政権の政策実現への不確実性が米経済ファンダメンタルズに与える影響の一つに税制改革への期待で伸びていた消費が落ち込む可能性が出ている。昨日発表された米3月消費者信頼感指数は125.6となり、市場予想の114.0を大幅に上回った。2000年12月以来、約16年ぶりの高水準を示したが、重要政策が停滞すればその揺り戻しの反動も大きくなる。ただ、改善にある経済環境は労働市場の改善に起因するところが大きく、減税への期待はく落による大幅落ち込みリスクは限られるとの見方もある。

 

★米国市場では2月の中古住宅販売成約指数が公表

2月にかけて長期金利の上昇と高止まりが見られた。FRBによる利上げ継続観測もあり、駆け込み的な住宅購入需要が注目される。米国では賃貸家賃価格が大きく上昇してきたことで、中古を含めた住宅購入へのシフトも焦点になる。ただ、中古住宅市場では、割安物件の減少や販売サイドの在庫減少などが問題になっている。そのため期待ほど改善しない可能性も残る。

 

★欧米イベント

○15:00   2月独輸入物価指数(予想:前月比0.4%/前年比7.0%)
○15:45   3月仏消費者信頼感指数(予想:100)
○17:30   2月英消費者信用残高(予想:13億ポンド)
○17:30   2月英マネーサプライM4
○20:00   MBA住宅ローン申請指数
○22:20   エバンズ米シカゴ連銀総裁、講演
○23:00   2月米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数、予想:前月比2.5%)
○23:30   EIA週間在庫統計
○30日00:30   ローゼングレン米ボストン連銀総裁、講演
○30日01:50   プラート欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演
○30日02:00   米財務省、7年債(280億ドル)入札
○30日02:15   ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁、講演
○英国、欧州連合(EU)離脱通知

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

カテゴリー

カレンダー

5月 2024
« 1月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ページの先頭へ