FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:終日様子見ムード広がり小動き

前日の米NYダウの反落や安倍政権の混乱懸念に買い手控えられるなか、3連休を控えて利益確定売りが先行し100円超下落した。ただ、外国為替市場でやや円安が進んだこともあり、やや下げ幅をを縮小した。結局、前日比68円安の1万9521円と反落して取引を終了した。

 

★東京外国為替市場:終日ドル/円は113.40円前後の動き

ドル/円は、手掛かり材料は乏しかったものの、仲値後も買いの流れが続き、一時113.51円まで上昇したが、昨日高値の113.54円が意識されると買いも一服した。週末開幕されるG20財務相・中銀総裁会議を控えて様子見ムードが強く、3連休前のポジション調整のドル買いや実需勢の円売りが一巡すると113.40円前後での値動きとなった。ユーロ/ドルは、ノボトニー・オーストリア中銀総裁がメディアとのインタビューで金融政策が利上げの軌道上にあるとの見解を示し、ユーロ買いを誘発した。ユーロはアジア市場でも対主要通貨で上昇基調を維持した。

 

★17-18日にG20財務相・中銀総裁会合が開催:ムニューシン米財務長官デビュー

ムニューシン米財務長官が初めて出席する。特に貿易や通貨問題に関する国際的な協力において、米国がどう対処するかをうかがう展開となる。G20共同声明では保護主義回避を公約する文言が削除されるとの報道もあるが、日本や欧州などはG20で競争的な通貨戦争を避け、オープン貿易を共同声明で公約することが非常に重要だと考えている。ムニューシン米財務長官はG20で通貨中心の見解を表明する方針。G20の草案として、為替相場の競争的な通貨切り下げを回避するとの言い回しが削除され、『行き過ぎた世界的な不均衡』という文言が約10年ぶりに復活すると言われている。

 

★米国市場では2月の鉱工業生産が公表

2月の米ISM製造業景況指数では『生産』が62.9となり、前月の61.4から改善した。昨年8月の49.3から改善傾向が継続している。トランプ政権による政策への期待感や世界経済の回復などを受けた底堅さが示されている。また、米国の生産に関しては、資源価格の上昇や資源エネルギー産業振興策を受けた資源生産増加がプラス要因となっている。ただし、米長期金利が上昇したことで、2月に自動車販売が伸び悩んだ。さらにドル高や政策発動の遅延、内容不透明感などが重しとなっており、期待ほど改善しない可能性もある。

 

★米国の3月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報)が公表

参考となる2月実績は96.3となり、市場予想を上回ったが、1月の98.5との比較では小幅低下となった。トランプ政権に移ったが、消費者信頼感への影響はなかった。3月については、トランプ政権による税制改革への期待が支援材料となることから、消費マインドも改善傾向の持続が注目される。

 

★欧米イベント

○19:00   1月ユーロ圏貿易収支
○19:00   1月ユーロ圏建設支出
○21:30   1月カナダ製造業出荷(予想:前月比▲0.3%)
○22:15   2月米鉱工業生産指数(予想:前月比0.2%)
設備稼働率(予想:75.5%)
○23:00   3月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値、予想:97.0)
○23:00   2月米景気先行指標総合指数(予想:前月比0.5%)
○米独首脳会談(ワシントン)
○20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(独バーデンバーデン、18日まで)

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