FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

★日経平均株価:重要イベント控え様子見ムード広がる

原油価格や米国株の下落が投資家心理を冷やしたほか、円高・ドル安の進行も嫌気され100円超安まで下げ幅が拡大した。ただ、、円高が一服すると徐々に下げ幅を縮小する展開となった。東芝が上昇廃止を警戒した売りに一時前日比13%超下げるなど米FOMCを控えた様子見ムードの中で利益確定売りに押された。結局、前日比32円安の1万9577円と小反落で終了した。

 

★東京外国為替市場:イベント控え小幅レンジで推移

ドル/円は、仲値にかけての買いが一巡すると方向感が乏しくなったが、資源国通貨のクロス円が原油価格の上昇を背景に買われたことに伴い、一時114.88円まで値を上げた。ただ、上げた反動から114.74円付近まで利食い売りに押されたが、日経平均株価の下げ幅縮小が支えとなり底堅く推移した。ただ、15:00過ぎには米長期金利が上げ幅を縮小したことやドルインデックス指数が低下したことで114.60円台まで下げた。ユーロ/ドルは、ユーロ/円の上昇につれて小幅に上昇した。

 

★FOMCで織り込まれていなこと

市場では、『FOMC待ち』であることは確かだが、市場では政策金利0.25%の利上げだけが織り込まれている状況。焦点はFOMCメンバーのFF金利の見通しで、前回12月の中心値である1.375%(年3回の利上げ)が1.625%(年4回の利上げ)まで引き上げるかどうかにある。もし引き上げられたとすれば、米長期金利の上昇と同時にドル買いが強まる可能性が高い。もし据え置きなら、予想通りにも関わらず短期的にはドル売りが強まる可能性がある。もう一点織り込まれていないことは、『再投資』の文言に修正が加えられるかどうかにある。加えられるということは『QEの終了』に一歩近づくことになり、FRBが引き締めに動きだすことを意味する。

 

★米国市場では2月の消費者物価指数(CPI)が公表

2月分では輸入物価や生産者物価指数(PPI)などが、小幅な上昇となった。原油価格など資源価格が上昇したことや、米国と世界の経済復調、中国などでの過剰供給の一服などにより、米国のCPIは緩やかな上昇が注目される。参考となる1月実績は、前年比+2.3%だった。家賃、衣服の価格が高止まりしていることから、インフレ率は前年比2%を上回る可能性が高い。

 

★米国市場では2月の小売売上高が公表

2月の米国自動車販売は、小幅な減少となった。急激な金利上昇のほか、昨年までの販売急回復の反動などがブレーキ材料となっている。米国では2月の雇用つお慶で平均賃金が伸び悩んでおり、トランプ新政権での政策期待の一服もあって反動の鈍化が懸念される。ただ、2月は米国株価が最高値更新が続いた。そのため、資産効果が消費にプラスとなるほか、年金の株式運用者には消費マインドの面で下支え要因となる。

 

★米国市場では3月のNY連銀製造業景況指数が公表

昨年11-12月以降は米トランプ政権での政策期待などにより、景況感指数は大きく改善してきた。3月も米国株の株高維持や世界経済の復調などとあいまって、高水準の持続が注目されやすい。ただし、FRBによる利上げペース加速懸念や金利上昇、ドル高などは悪材料となっている。

 

★欧米イベント

○16:45   2月仏消費者物価指数(CPI)改定値(予想:前月比0.1%)
○17:15   2月スイス生産者輸入価格(予想:前月比0.4%)
○18:30   2月英雇用統計
○18:30   11-1月英失業率(ILO方式、予想:4.8%)
○18:30   プラート欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演
○19:00   1-3月期南アフリカ経済研究所(BER)企業信頼感指数
○20:00   1月南アフリカ小売売上高(予想:前年同月比1.1%)
○20:00   MBA住宅ローン申請指数
○21:30   3月米ニューヨーク連銀製造業景気指数(予想:15.0)
○21:30   2月米CPI(予想:前月比横ばい)
エネルギーと食品を除くコア指数(予想:前月比0.2%)
○21:30   2月米小売売上高(予想:前月比0.1%/自動車を除く前月比0.1%)
○22:45   ビスコ・イタリア中銀総裁、講演
○23:00   3月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数(予想:65)
○23:00   1月米企業在庫(予想:前月比0.3%)
○23:30   EIA週間在庫統計
○16日03:00   米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表(予想:0.75-1.00%に引き上げ)
○16日03:00   FOMC、経済・金利見通し発表
○16日03:30   イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見
○16日05:00   1月対米証券投資動向
○英中銀金融政策委員会(MPC、16日まで)
○オランダ下院選
○米債務上限の引き上げ期限

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