FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

★中国経済指標:強弱まちまち

2月小売売上高(年初来)は前年比+9.5%となり、市場予想の前年比+10.6%を下回った。2月鉱工業生産は、年初来前年比+6.3%となり、市場予想の+6.2%を上回った。また、2月固定資産投資(除農村部/年初来)は前年比+8.9%となり、市場予想の前年比+8.3%を上回った。

中国の2月経済指標は強弱混在ながらも、鉱工業生産や固定資産投資は改善するなど、過度な減速懸念は抑制された。

 

★日経平均株価:様子見ムード広がり狭いレンジ相場

明日にFOMCの結果公表やオランダ総選挙などを引けて様子見ムードが広がり、前日終値から小幅に下げた水準で方向感が出なかった。前日まで連日の昨年来高値更新で利益確定売りが先行するも1ドル=114円台後半の円安で主力株に業績改善期待の押し目買いが入り下げ幅は限られた。結局、日経平均株価は24円安の1万9609円と4日振りに小幅反落して終了した。

 

★東京外国為替市場:為替市場は様子見ムードから小動きの展開

ドル/円は、FOMCやオランダ選挙などを控えて、積極的な売り買いは手控えられた。足もとではNY原油先物が節目の50ドルを大幅に下回っており、クロス円の下落を通じてドル/円が圧迫される可能性もある。ユーロ/ドルは、1.0650ドルを挟んだもみ合い相場となった。市場では『短期筋も含めて様子見姿勢を強めている参加者多い』との指摘があった。欧州参入待ちの予想が濃い。

 

★米FOMCの注目点:声明や利上げスケジュール

14-15日に米FOMCが開催される。市場ではすでに利上げは実施は織り込まれており、注目点は声明やイエレン米FRB議長会見を受けた今後の利上げスケジュールとなっている。現在年3回の利上げ見通しは織り込んできているが、5月の連続利上げや年4回の利上げの可能性が示唆されると、短期的なドル高波乱の可能性が高まる。一方で、FOMCで改めて『今後の指標次第』や『米新政権の政策実行待ち』などの姿勢が示され、今後も緩やかな利上げペースが堅持されると短期的なドル安加速の可能性も残る。

 

★米国市場では2月の生産者物価指数(PPI)が公表

2月指標では輸入物価指数が前年比+4.6%と1月の+3.8%から上昇し、2012年2月以来の高値水準となってきた。現在の米国での輸入物価上昇は、資源反発や海外経済の回復、中国発の過剰供給一服などが影響している。参考となる1月実績は、前年比+2.3%だった。家賃、衣服、新車などの価格が上昇した。2月については、家賃、衣服の価格が高止まりしていることから、インフレ率は前年比2%を上回る可能性が高い。

 

★欧米イベント

○16:00   2月独消費者物価指数(CPI)改定値(予想:前月比0.6%)
○19:00   1月ユーロ圏鉱工業生産(予想:前月比1.3%)
○19:00   3月独ZEW景況感指数(予想:13.0)
○19:00   3月ユーロ圏ZEW景況感指数
○21:30   2月米卸売物価指数(PPI、予想:前月比0.1%)
食品とエネルギーを除くコア指数(予想:前月比0.2%)
○米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目

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