FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

★日経平均株価:円高を嫌気した売りで4日続落

為替市場で円高が進んだことを受け、輸出関連株などが採算悪化を懸念した売りに押された。ただ、売り一巡後は日銀の株式ETF買いへの期待を支えに下げ渋る展開となった。日経先物がNY時間の安値を下抜けると『欧州系大手が先物を売り仕掛けた』ことを受けて下げ足が加速し、一時1ま9000円割れまで突っ込み売りが観測された。一方で、『米系大手が買い向かっている』ことから下げ幅も限定的となり、再び1万9000円台を回復するといった神経質な動きとなった。結局、前週末比176円安の1万9107円と4日続落で終了した。

 

★東京外国為替市場:ドルは総じて方向感の乏しい展開に

ドル/円は、日経平均株価が290円近く下落し1万9000円を割り込むと、つれて円買い・ドル売りが強まり一時111.91円まで下げた。ただ、28日のトランプ米大統領による議会演説を前に積極的な売り買い手控えられ、大きな下げはについては見込みにくい。ただ、日経平均株価の下げ幅縮小を手掛かりに短期筋によるショートカバーが観測された。ユーロ/ドルは、ドル/円の下落を横目に1.0551ドルから1.0575ドルまで持ち直したが、一巡後はやや伸び悩む展開となった。欧州勢のサンユウ待ちの様相となっている。

 

★仏大統領選でルペン候補陣営でスキャンダル:支持率の低下の可能性も

仏大統領選の候補である極右政党・国民戦線(FN)のルペン党首の盟友であるフレデリック・シャティヨン氏が2014-15年にFNが行った選挙運動の資金をめぐり捜査対象となっている。匿名の司法関係者からの情報を引用し、AFP通信が伝えた。シャティヨン氏はフランス大統領選のネット選挙運動でルペン氏を支援している。

 

★米国市場では1月の耐久財受注が公表

1月分ではISM製造業景況指数の『新規受注』が60.4となり、12月の60.3から小幅に改善した。米トランプ政権での政策期待のほか、中国や欧州などの世界経済減速一服、原油価格の反発による資源エネルギー関連会社の生産拡大などが受注の下支え要因となりやすい。ただ、1月は自動車販売が伸び悩んでいる。長期金利の上昇やドル高が製造業などに打撃となっている。さらに、トランプ政権による減税や財政出動については、遅延観測や規模縮小の懸念も浮上しており、耐久財受注が伸び悩むリスクも残されている。

 

★米国市場では1月の中古住宅販売成約指数が公表

1月分では中古住宅販売が前月比+3.3%の569万戸となり、2007年2月以来の高水準となった。トランプ政権での減税や政策期待のほか、先行きの金利上昇警戒の駆け込み需要、雇用の改善、米国株の上昇を受けた資産効果などが支援材料となりやすい。ただ、米国の中古住宅市場では割安物件の減少、在庫不足、販売価格の上昇などが販売へのマイナス要因となっている。そのため、中古住宅販売成約数が、頭打ちとなるリスクの残る。

 

★欧米イベント

○18:00   1月ユーロ圏マネーサプライM3(予想:前年比4.8%)
○19:00   2月ユーロ圏消費者信頼感指数(確定値、予想:▲6.2)
○22:30   1月米耐久財受注額(予想:前月比1.9%/輸送用機器を除く前月比0.5%)
○24:00   1月米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数、予想:前月比0.9%)
○28日01:00   カプラン米ダラス連銀総裁、講演
○ブラジル(カーニバル)、休場

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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