★日経平均株価:日銀の初の指値オペを好感したものの上値重い
値頃感の買いが先行し一時上げ幅を147円まで広げたが、日銀の国債買いオペ通知を契機に本邦長期金利が上昇したことで、ドル/円が112円台半ばへ円高が進行したことが嫌気され、輸出関連株中心に売られ前場の引けにかけて下げに転じた。しかし、後場に日銀が初の指値オペを通知したことで長期金利が低下しリスク選好の円売りを好感して前日比プラス圏に回復した。結局、前日比3円高の1万8918円と小反発で取引が終了した。
★東京外国為替市場:日銀の指値オペ後は113.00円挟みの展開
ドル/円は、日銀が国債の『指値オペ』実施を通知すると本邦長期金利が急低下とともに買いが優勢となった。朝方付けた高値113.13円を上抜け113.23円まで持ち直した。その後は113.00円を挟んで持ち高調整の動きが続いた。ユーロ/ドルは、ドル/円の買い方強まった影響から1.0745ドルまで弱含んだが下値も限定的だった。
★日銀長期債の初の指値オペ:長期金利の容認金利は0.15%程度か
日銀は、10年345回債を対象とする指値オペを実施した。長期債が対象となるのは初めてのケースとなった。10年債の利回りは一時0.15%近辺まで上昇したいが、指値オペ通知を受けて0.10%近辺まで低下した。市場参加者の間では、本日行った指値オペを考慮すると、上限は0.15%程度になるとの見方が出ている。一部の市場参加者からは、『2%の物価目標を設定するならば、長期金利をいつまでも0%近辺にとどめておくことは不自然であり、物価動向に応じて長期金利の目標水準は切り上がっていくことは妥当との指摘もある。
★具体的な政策手段に訴えない限りドル高止まらず
トランプ台と売ろうやナバロ米NTC(国家通商会議)委員長が一方的に他国の通貨政策を批判している。中国はともかく日本やドイツは量的緩和による通貨安であり、通貨政策のキーパーソンであるムニューチン財務長官の見解が重要である。具体的な政策を伴うドル高是正は困難視される。日米首脳会談でも当然に、為替に関する議論が行われる。しかし、G20 やG7サミットですでに日本の量的緩和は為替目標としていないことは、世界的なコンセンサスであり協議は平行線をたどる可能性が高い。
★米国市場では1月の米雇用統計が公表
10-12月にかけて、年末商戦向けの臨時雇用増加が雇用を下支えした。その分だけ1月については、反動減速が警戒される。また、新政権への不透明感やドル高、金利上昇などが打撃となっており、新規雇用を抑制させいてる可能性もある。参考となる12月の非農業部門雇用者数は前月比+15.6万人、失業率は0.1ポイント上昇し、4.7%だった。雇用創出のペースは鈍化しているが、雇用情勢は悪化していない。労働参加率に大きな動きがない場合、非農業部門雇用者数は12月実績をやや上回る水準にとどまると見られる。
★欧米イベント
○17:50 1月仏サービス部門PMI改定値(予想:53.9)
○17:55 1月独サービス部門PMI改定値(予想:53.2)
○18:00 1月ユーロ圏サービス部門PMI改定値(予想:53.6)
○18:30 1月英サービス部門PMI(予想:55.8)
○19:00 12月ユーロ圏小売売上高(予想:前月比0.3%/前年比1.8%)
○19:30 ロシア中銀、政策金利発表(予想:10.00%で据え置き)
○21:45 コンスタンシオ欧州中央銀行(ECB)副総裁、講演
○22:30 1月米雇用統計(予想:非農業部門雇用者数変化17万5000人/失業率4.7%)
○23:15 エバンズ米シカゴ連銀総裁、講演
○24:00 1月米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業指数(総合、予想:57.0)
○24:00 12月米製造業新規受注(予想:前月比0.7%)
○欧州連合(EU)非公式首脳会議(英国除く加盟27カ国で)
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
« 1月 | ||||||
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
27 | 28 | 29 | 30 | 31 |