FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

★日経平均株価:円安進行を好感し終日底堅い展開

前日のNYダウの20000ドル台維持など世界的な株高を背景にリスク選好の買いが先行し、1ドル=115円台への円安も追い風となり輸出関連株中心に上げ幅を広げた。結局、日経平均株価は65円高の1万9467円と3日続伸で終了した。

 

★東京外国為替市場:総じてドルが強含み

東京時間では、実需筋のドル売りが切り下がり、一段の円安を阻止している面があった。しかし、市場では『日銀が国際買い入れオペで長期債(5-10年)を増額したことが好感された』との指摘があり、前日高値の114.85円を上抜け115.04円まで強含んだ。115円台ではドル売りが旺盛のため、買い一巡後は114.90円前後での持ち高調整が続いた。ただ、15時過ぎには本日高値となる115.18円まで上値を伸ばした。ユーロ/ドルは、円絡みの取引が中心となり朝方から1.068ドル前後で動意を欠いた。しかし、ドル買い圧力が高まった影響から一時1.0663ドルまで値を下げた。

 

★ドルはピークに達している:UBSウエルスマネジメント部門

UBSグループのウエルスマネジメント部門によれば、ドルはピークに達しており、今年はトランプ政権下で下落する公算が大きい。同部門は今後のドル安が非鉄金属や貴金属の価格に追い風になると予想している。理由としては、トランプ米大統領のインフラ投資や減税などの公約を通じて公的債務が増えれば、米国の双子の赤字につながることや、実質金利がマイナス圏に深く沈むと見ている。

 

★米国市場では10-12月期のGDPが公表

米国では11月に米大統領選があり、それまでは政治や政策の不透明感などで景気が減速した。参考となるアトランタ地区連銀の経済予測モデル『GDPNow』は10-12月期の実質国内総生産(GDP)を前期比年率+2.8%と予想している。12月の小売売上高は予想をやや下回っており、2%台前半の成長率にとどまると予想される。ただ、個人消費自体はそこそこ良好なことや、住宅市況であることから、改定値で上昇修正される可能性も残る。

 

★米国市場では12月耐久財受注が公表

12月指標ではISM製造業景況指数の『新規受注』が60.2となり、前月の53.0から大幅に改善した。12月は原油反発で資源エネルギー業界の投資が支援されたほか、自動車販売も底堅さを示した。トランプ新政権による政策期待や国内への企業回帰促進策などもあって、耐久財受注は改善が期待される。

 

★米国市場では1月ミシガン大学消費者信頼感指数が公表

トランプ新政権の正式発足により、減税や財政出動などの経済対策期待が維持されている。雇用改善や株高による資産効果などもあり、消費マインドは回復の持続が焦点となる。ただ、政策期待を先取りする形で12月から記録的な教書となってきた。そのため、過剰期待による反動減が警戒されやすい。また、米国の金利上昇やガソリン価格の反発なども、家計へのマイナス要因として警戒されている。

 

★欧米イベント

○16:00   12月独輸入物価指数(予想:前月比1.3%/前年比2.7%)
○16:45   1月仏消費者信頼感指数(予想:100)
○18:00   12月ユーロ圏マネーサプライM3(予想:前年比4.9%)
○22:30   10-12月期米国内総生産(GDP)速報値(予想:前期比年率2.2%)
○22:30   12月米耐久財受注額(予想:前月比2.5%/輸送用機器を除く前月比0.5%)
○23:30   コスタ・ポルトガル中銀総裁、講演
○24:00   1月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、確報値、予想:98.1)
○米英首脳会談(ワシントン)
〇欧州連合(EU)財務相理事会

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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