FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

★日11月全産業活動指数:市場予想下回る

経済産業省が発表した11月の全産業活動指数(季節調整値、平成22年=100.0)は前月比0.3%上昇となり、市場予想の前月比0.4%上昇を下回った。

 

★日11月景気動向指数:一致指数は速報値下回る

内閣府が発表した11月景気動向指数(CI、改定値)は現状を示す一致指数が115.0と速報値115.1を下回った。また、先行指数は102.8と速報値の102.7を上回った。

 

★日経平均株価:持ち高調整と円高を嫌気した売り優勢

週末のトランプ米大統領の就任式での演説内容が新味に欠ける内容だったとして持ち高調整の売りが広がった。後場になると、日銀による株式ETF買い思惑のほか、これから相次ぐ日米企業の決算発表にらみなどにより、株安が一服となった。引けにかけてまとまった売りが入り下げ幅を拡大した。結局、前週末比246円安の1万8891円と大幅反落で取引を終了した。

 

★東京外国為替市場:総じてドル安が優勢に

ドル/円は、日経平均株価の下落で警戒感が広がり114円台を割り込んだ。20日にトランプ政権が発足し、大統領就任式での演説から保護主義的な動きにやや懸念が強まり、日経平均株価の軟調地合いを背景にドル売り・円買いに振れた。一時113.22円まで値を下げた。ユーロ/ドルは、全般ドル安の地合いに沿って昨年12月8日以来の高値とあんる1.0749ドルまで上値を伸ばした。その後は米長期金利の下げ幅が縮小したことや、ドル/円が下げ止まったこともあり、1.073ドル台での動きとなっている。

 

★米大統領就任式後のアジア市場はしらけムード

週末はトランプ大統領の就任式だったが、民主的な国民投票で選出された米国の大統領は『厳粛な中で誕生』するべき存在であるはずだった。しかし、報道などではメインストリートのスタバのガラスが割られ、ロングリムジンはぼこぼこに叩き潰されたあげく火がつけられるなど、あたかも無法地帯と錯覚させるような群衆の姿が世界中のTVスクリーンに映し出された。演説にしても、選挙期間中に叫んでいたことをそのまま繰り返して演説しただけで、今回も具体的な話しはまったく出てこなかった。大統領就任後の最初のアジア市場では、早朝からドル/円は114.00円のストップロスをつける動きとなった。ただ、市場では特段何かあってドルを売っているわけではない状況。市場では、ドルを買い上げる材料もなければ、買う雰囲気にもなっていないことによるポジション調整の売りがジリジリと出されているのかもしれない。

 

★中期的米経済の見方分かれる

5年債先物のデータでは、ヘッジファンドや他の投機家で構成される『ファストマネー』は今月、相場に弱気な見方を過去最高に強めている。一方、機関投資家で構成される『リアルマネー』は逆の見方を取り、強気なポジションを積み上げている。こうしたポジションの違いは、単なる意見の違いではない。ポイントなのは、米経済の方向性に関する深い疑問を映し出している点だ。一部の投資家はトランプ米大統領をゲームチェンジャーと受け止めており、同大統領の歳出計画が経済成長の起爆剤となり、借入コスト上昇に拍車をかけると見込む。一方で、人口動態や高い債務水準、所得格差が構造的要因となり経済成長は潜在成長率を下回り続けるとの見方に分かれる。

 

★欧米イベント

○17:30   12月香港CPI(予想:前年同月比1.3%)
○20:30   ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、講演
○22:15   プラートECB専務理事、講演
○22:30   11月カナダ卸売売上高(予想:前月比0.6%)
○24:00   1月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値、予想:▲4.8)

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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