★日経平均株価:米利上げペース加速観測で円安を好感した買い
イエレンFRB議長が講演で17年2-3回の利上げを資産し米利上げペース加速に日米金利差拡大思惑から1ドル=114円台後半へ円安が進んだことから、輸出関連株中心に買いが先行した。見直し買いや売り方の買い戻しが膨らみ一時上げ幅を228円に広げた。ただ、円安が一服すると上げ幅を縮めた。結局、前日比177円高の1万9072円と続伸して取引を終了した。
★東京外国為替市場:ドルの戻りも一服
ドル/円は、前日のNY時間終盤からの円安反動から一時114.41円まで利食い売りに押される場面があった。ただ、日経平均株価が底堅く推移するなか、売り一巡後は押し目買いが入り114.70円近辺まで持ち直した。15時前後から再び売りが強まり114円半ば近辺での動きとなっている。ユーロ/ドルは、1.0640ドル付近でもみ合う展開となった。今晩はECB理事会とその後のドラギ総裁記者会見が注目される。ECBは金融緩和の継続方針を打ち出す見通しで、通常ならユーロ売りに振れやすい。しかし、トランプ政権の政策が不透明でユーロ売り・ドル買いには動きにくい状況となっており、極端な値動きにはなり難い。
★次回日銀金融政策決定会合の見どころ:開催日1月30-31日
日銀は1月30-31日に開く金融政策決定会合で、経済成長率の見通しの上方修正を検討する。海外経済の不安が後退、輸出・生産が上向き、消費も持ち直しが見えてきたため。2016年末の国内総生産(GDP)の基準改定も押し上げ要因になる。物価見通しの上方修正には慎重論が根強くある。20日に始動する米トランプ政権の動向なども踏まえて最終判断する。
20日の米トランプ次期大統領の式典は、首都ワシントンで権限移譲される正午(日本時間21日午前2時)に合わせて、トランプ氏が宣誓する。
★米国市場では12月住宅着工件数が公表
先行指標となる着工許可件数は11月段階で、前月比▲4.7%の減少となった。とくに集合住宅は10月にかけて急増した反動もあり、許可件数は▲13%の大幅な落ち込みとなっている。米国では12月に利上げによる金利上昇したこともあって、住宅着工は昨年の急回復の反動的な鈍化が警戒される。ただ、参考となる11月実績は前月比▲18.7%の109万戸にとどまり、市場予想の123万戸程度を大幅に下回った。そのため、12月については11月に急減した反動で増加する可能性も残る。
★米国市場では週間の新規失業保険申請件数が公表
米国では10-12月にかけて、年末商戦向けの臨時雇用が増強された。その分だけ1月以降については、反動はく落による雇用の減少が警戒されている。米国企業としても、米トランプ新政権による具体的な経済政策待ちであり、ドル高、金利上昇による業績悪化などにより新規採用を抑制させているリスクがある。ただ、トランプ氏の政策方針による移民規制で、先行き米国内での人手不足問題を後押しさせていく。その中で米国の企業が早めに人材確保を増強させている可能性もある。
★欧米イベント
○16:00 10-12月期南アフリカ経済研究所(BER)消費者信頼感指数(予想:▲2)
○17:15 12月スイス生産者輸入価格(予想:前月比0.2%)
○18:00 11月ユーロ圏経常収支(季節調整済み)
○21:45 ECB定例理事会、終了後政策金利発表(予想:政策金利を0.00%で据え置き)
○22:30 ドラギECB総裁、定例記者会見
○22:30 11月対カナダ証券投資
○22:30 11月カナダ製造業出荷(予想:前月比1.0%)
○22:30 前週分の米新規失業保険申請件数(予想:25万2000件)
○22:30 12月米住宅着工件数(予想:118万8000件、前月比9.0%)
建設許可件数(予想:122万5000件、前月比1.1%)
○22:30 1月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数(予想:15.3)
○20日01:00 EIA週間在庫統計
○20日06:00 IBM第4四半期決算
○米財務省2年、5年、7年債入札条件
○ムニューチン次期米財務長官の指名公聴会
○世界経済フォーラム年次総会(ダボス、20日まで)
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